広島で芝居を楽しむためのブログ

広島での観劇レビューや日々思うこと徒然と。芝居で生の驚き、生の迫力、生の感動を多くの人に知ってもらいたい。

公演名(地方劇団):今日もまた、陽は昇る

2005年06月06日 | 観劇レビュー
日時・会場:
 2005. 5. 28 18:30  29 13:00 17:00 アステールプラザ中ホール
作・演出:
 尾上麻紀子
感想:
 客の入りは、アステールプラザ中ホールが7,8割の入りって感じ
客層も地方劇団っぽい人たちが集まり
お話に聞き耳を立てていると他の地方劇団の人が手伝っていることや
次回公演及び他の公演などの話がチラホラ出ていた。
どうやら固定ファンの人達が結構いるようで。
まぁ、この劇団3年間で3,000人の客を獲得できなければ
そく解散というなかなか骨のある劇団です。
あと半年ほどで3年になるのですが、
パンフレットによるとまだまだのようですね。
これからラストスパートがんばって欲しいですね。
さて、内容はおしい、まさに、おしい作品でした。
後、もう一歩。ほんのもう一歩でなかなかの作品になれたのに。
う~ん、まずいくつか設定に無理がありました。
巨大化?してるシーンとか、企業スパイが幸せ泥棒?だったり。
なんか良くわかったようでわからない。
不条理さを納得させるノリと勢いが足りなかった。
所詮芝居はフィクションなのだから下手な説明をくりかえすより
嘘を当然のように演じ続けるが良いと思います。
みんな騙されに、そして、楽しみに来ているのですから。
テンポはなかなか良かったのですが
場面展開がものすごく不自然な感じを受けることもありました。
今のシーンは、前のシーンに理由があり、
今のシーンは次のシーンの理由なんですね、やっぱり。
次々と連続して初めて物語として語られるわけで
そのつながりと必要性がイマイチ見えてこない。
また前半30分程度はストーリーの導入であると同時に
キャラクターの色づけというか観客へのイメージのすり込みが必要だと思う。
それがたとえ登場人物がステレオタイプの人間設定であったとしても。
後は舞台を使い切れてないところが気なった。
できるだけ広がり使おうとする気持ちは見え隠れするのだが
どうもこぢんまりとして開いたスペースが気になった。
暗転や役者のそでへの引っ込みかたも疑問が残る。
できるだけさりげなく必然的な場面展開が望ましいのです。
まぁ、そう簡単にできるわけでもなく難しいことなのですが。
悪いことばっかりいってますが良いところもたくさんあります。
舞台はお金もかけられないことも確かなのでしょうが
雛壇だけで様々な場面を作り出していたのは良かったと思います。
また、衣装もお金がかけられない状況でキャラに
あった衣装選びをしていたと思います。
場面展開は多少無理がありましたが、テンポは良かったです。
役者の方もなかなか適材適所で良い感じだと思います。
個人的にはナレーションのおねぇさんが良かった。
全体的にほんとにおしい舞台だと思います。
もう少し焦らず作り込めばもっとおもしろいものになったと思うのですが。