晴天に恵まれた昨日(2021.11.14)、役行者生誕の吉祥草寺(きっしょうそうじ 御所市茅原279)にお参りし、「柴燈大護摩大祭(さいとうだいごまたいさい)」を拝観してきた。一昨年に続き、2回目である。この行事は例年、御所市の町おこしイベント「霜月祭(そうげつさい)」に組み込まれ、祭りのハイライト「山伏おねり」(近鉄御所駅から御所まちを練り歩く)の最後、吉祥草寺に到着したあと、寺の境内で盛大な護摩焚き(大護摩供)を行っていた。
午前11時、山伏たちは一旦お寺の境内を出て、地蔵堂(笠堂)でお経を唱えていた
ほら貝を吹きながら、吉祥草寺の山門(二天門)をめざす
しかしコロナ禍で昨年(2020年)の霜月祭が中止となったため、昨年の護摩供はお堂の中でひっそりと行われていた。今年も霜月祭は中止となったが、「大護摩供(柴燈大護摩大祭)だけでもやろう!」となり、11/14(日)の午前11時から営まれることになったものだ。護摩供は無病息災を祈願するものだから、コロナ禍の今こそ必要なのだ。ところで「護摩」とは『世界大百科事典』によると、
女性山伏の姿も、ちらほら
密教の代表的な修法の一つ。また護摩法,護摩供ともいう。サンスクリットのホーマhomaの音写で,焚焼,祀火の意味。本来はバラモン,ヒンドゥー教の儀礼で,供物を火中に投じ,煙にして天上の神に捧げて,祈願する祭式で,紀元前から行われる。
恒例の「山伏問答」。修験道の開祖や山伏の持ち物の意味などを答えるもの
今年も、女性がシッカリと答えていた。プロンプターもないので、大変だろう
密教ではホーマを信仰する他宗教の人々に親近感を持たせ,より高い悟りへ導く手段として護摩に意義を認め,火は如来の真実の智恵の標示であるとして,火中に投ずる供物を人間のさまざまな煩悩になぞらえ,これを焼き浄めて悟りを得ることを目的とした。
邪気を払うため、四方八方に矢を放つ
まさかりをふるって邪気を払う所作
護摩は仏,菩薩,明王などの密教の諸尊を本尊として修されるが,一般に不動明王を本尊とすることが多い。修法の目的は,災厄を消除する〈息災〉,福徳・利益を増進する〈増益〉,他からの障害を除去する〈調伏〉,和合・親睦を祈る〈敬愛〉の4種に分類され,それによって,護摩炉の色・形,始める時刻,向かう方位などが規定される。
いよいよ、たいまつが登場
ヒノキの葉に、上からも下からも火をつける
護摩のときに護摩木(ごまぎ)に添えて,施主や参列者の祈願を記した木を焼くが,これを添護摩(そえごま)という。修法の目的・趣旨を板片や紙に記したものを護摩札(ごまふだ)といい,護符に用いられる。
今年はよく燃えた!
また,護摩木の燃え残りや灰を服用したりお守りとする信仰も広く行われ,かつて高野山奥の院の護摩の灰は最も有名であったが,悪用されたことから悪人の代名詞となった。
護摩木を投入していく
護摩は修験道や神道でも行われ,とくに修験道では野外で盛大な火を焚く柴(採)灯(さいとう)護摩を生んだ。これは密教の護摩と民間信仰の火祭が習合したものである。
山伏たちのお経(観音経や般若心経)は、元気が良くて気持ちがいい。般若心経の最後に「南無 神変大菩薩」(=役行者)を3回唱えるが、その直前に「南無 大師遍照金剛」(=空海)を3回唱えたのには、ちょっと驚いた。役行者(飛鳥時代)は平安時代になって空海が再発見したと言われているが、密教が入ってきてから修験道がスポットライトを浴びたのである。
柴燈大護摩大祭は、2時間半にわたって盛大に行われた。やはりこれくらい派手にやらないと、悪疫は退散しないのだ。今年は中止と勘違いした人が多かったのか、参拝者の人数は少なめだった。おかげで私は写真を撮りやすかったが。
帰り新地商店街で富有柿(5個入り税込み200円)を発見!農家から直接仕入れているとか
来年こそはフルセットの「霜月祭」を見たいものだ。御所の皆さん、頑張って実現してください!
午前11時、山伏たちは一旦お寺の境内を出て、地蔵堂(笠堂)でお経を唱えていた
ほら貝を吹きながら、吉祥草寺の山門(二天門)をめざす
しかしコロナ禍で昨年(2020年)の霜月祭が中止となったため、昨年の護摩供はお堂の中でひっそりと行われていた。今年も霜月祭は中止となったが、「大護摩供(柴燈大護摩大祭)だけでもやろう!」となり、11/14(日)の午前11時から営まれることになったものだ。護摩供は無病息災を祈願するものだから、コロナ禍の今こそ必要なのだ。ところで「護摩」とは『世界大百科事典』によると、
女性山伏の姿も、ちらほら
密教の代表的な修法の一つ。また護摩法,護摩供ともいう。サンスクリットのホーマhomaの音写で,焚焼,祀火の意味。本来はバラモン,ヒンドゥー教の儀礼で,供物を火中に投じ,煙にして天上の神に捧げて,祈願する祭式で,紀元前から行われる。
恒例の「山伏問答」。修験道の開祖や山伏の持ち物の意味などを答えるもの
今年も、女性がシッカリと答えていた。プロンプターもないので、大変だろう
密教ではホーマを信仰する他宗教の人々に親近感を持たせ,より高い悟りへ導く手段として護摩に意義を認め,火は如来の真実の智恵の標示であるとして,火中に投ずる供物を人間のさまざまな煩悩になぞらえ,これを焼き浄めて悟りを得ることを目的とした。
邪気を払うため、四方八方に矢を放つ
まさかりをふるって邪気を払う所作
護摩は仏,菩薩,明王などの密教の諸尊を本尊として修されるが,一般に不動明王を本尊とすることが多い。修法の目的は,災厄を消除する〈息災〉,福徳・利益を増進する〈増益〉,他からの障害を除去する〈調伏〉,和合・親睦を祈る〈敬愛〉の4種に分類され,それによって,護摩炉の色・形,始める時刻,向かう方位などが規定される。
いよいよ、たいまつが登場
ヒノキの葉に、上からも下からも火をつける
護摩のときに護摩木(ごまぎ)に添えて,施主や参列者の祈願を記した木を焼くが,これを添護摩(そえごま)という。修法の目的・趣旨を板片や紙に記したものを護摩札(ごまふだ)といい,護符に用いられる。
今年はよく燃えた!
また,護摩木の燃え残りや灰を服用したりお守りとする信仰も広く行われ,かつて高野山奥の院の護摩の灰は最も有名であったが,悪用されたことから悪人の代名詞となった。
護摩木を投入していく
護摩は修験道や神道でも行われ,とくに修験道では野外で盛大な火を焚く柴(採)灯(さいとう)護摩を生んだ。これは密教の護摩と民間信仰の火祭が習合したものである。
山伏たちのお経(観音経や般若心経)は、元気が良くて気持ちがいい。般若心経の最後に「南無 神変大菩薩」(=役行者)を3回唱えるが、その直前に「南無 大師遍照金剛」(=空海)を3回唱えたのには、ちょっと驚いた。役行者(飛鳥時代)は平安時代になって空海が再発見したと言われているが、密教が入ってきてから修験道がスポットライトを浴びたのである。
柴燈大護摩大祭は、2時間半にわたって盛大に行われた。やはりこれくらい派手にやらないと、悪疫は退散しないのだ。今年は中止と勘違いした人が多かったのか、参拝者の人数は少なめだった。おかげで私は写真を撮りやすかったが。
帰り新地商店街で富有柿(5個入り税込み200円)を発見!農家から直接仕入れているとか
来年こそはフルセットの「霜月祭」を見たいものだ。御所の皆さん、頑張って実現してください!
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