別れ。

ビール先生も28ホビ号と最後のセーリング

船との別れって、どうしてこんなに切ないんでしょう。
クルマや家ももちろんそうだけど、この船は本当に特別だったという事を、お別れの時が来た今、すごーく感じています。11年間、殆どのクラブレースに出て、長い休みには必ずクルージング旅行に出かけました。楽しい思い出がぎゅっと詰まった船です。最近は、舵を持ちながらいつも対話していたから、分身みたいなものです。

大切にしてきた船を手放して、少しだけ新しくて大きくて速い船に買い換えることを、ホビちゃんは、どう思っているんだろう、、、なんて、後ろめたさすら感じてしまうわたしは、おセンチになり過ぎ？

金曜日。前日までの強風はすっかりおさまって、東の風、フラット、快晴。絶好のコンディションの中、最後に海に出ました。新しい船を迎えに行くのです。この船で油壺の奥まで入るのは初めてかもしれません。ホビにとっても嫁入り先の下見みたいなもんです。

油壺へ入ります


ポンツーンには、新しいホビ号が待っていました。

平日の昼は静かです。あまりにもピースフルなので、ポンツーンでのんびりランチをしました。帰りは２艇に分かれて仲良く並んで帰ります。

新旧２艇のホビーホーク前でパチリ


仲良く２艇で帰ります

クラブレースでは、いつも一番ちっこくて、古くて遅いフネでした。でもこうやって見ると、結構キレイな船に見えるじゃーん！

１つの時代が終わって、今後はクルージングボートとして、ゆっくり、のんびりした余生を送れるはずです。もう、わたしたちにレースでガチャガチャ乗られなくて済みます。（ホビちゃんも一緒にガチャガチャを楽しんでいたと思うけど）

新しいオーナーに大切に可愛がってもらえるように、土日でキレイに掃除をしました。キャビンの中も床から天井までぜーんぶ拭いて、ピカピカです。今までで一番念入りなお掃除だったかも。時間をかけてゆっくりキレイにしていく間、少しずつ心の整理もできました。テーブルの上に鍵を置いて、お嫁入りの準備は完了です。最後、キールにスリスリした後、振り向かずに帰りました。

長い間、ありがとう。本当にいい船でした。

（うー、今、泣いちょります。溺愛。）