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「7.2新しい別の窓」(2021.4.4)4 監督やってます・竹中直人と齊藤工

2021-04-09 22:44:34 | 慎吾
「7.2新しい別の窓」(2021.4.4)4 監督やってます・竹中直人と齊藤工

俳優だけど監督もやってますSPというコーナー、竹中直人さんと齊藤工さんをお迎えして。
つよぽんに「受賞おめでとう!」とお花を持って登場した竹中さん。
「父上!ありがとうございます!」とつよぽん。
「大河はほかに誰が出てるの?聞くと、竹中さんのことしか言わないんですよ」と慎吾くん。

竹中さんと齊藤さんが一緒に監督したというので、二人で監督なんて合うの?と思ったら、もう一人、山田孝之も一緒にやったんだって。山田くんはプロデューサーの役割もやった。へええ!みんないろんなことをやってるんだなぁ。
映画は「ゾッキ」漫画が原作で、短い話が多いのでオムニバスにしよう!齊藤、山田と3人監督でやろうと竹中さんが考えたのだそうだ。

竹中さんの最初の監督作品は1991年「無能の人」、私これ見てます!そうそう、見てる見てる!
竹中「最初作ったときに、何がおもしろいの?って反応だったのが、ヴェネチアで小さな賞ですけど、受賞して帰ってきたら、竹中凄いな!凄いな!って、手のひら返すような反応になったのが凄かったね」ありがち!
竹中さんの監督作法は、絵コンテ描くのも好きだし、カット割りも細かく考えていって、現場でも細かく指示を出す。
齊藤「僕はまったく真逆で、絵コンテも描けないし、既成の映像を共有して、このイメージなのであとはスタッフさんの職人の技でお願いしますって感じで渡してしまうので、今回竹中さんと一緒にやってみて、竹中さんが明確な指示をされるので、竹中組はめちゃくちゃスムーズだった。竹中さんがほしい絵が明確なので、現場がハッピーなんです。僕はもう一回撮ったら違うものが出るかもと思ってしまうので、僕の組が一番押してしまった」
ゴロ「両方のやり方がありますよね、監督として」

3人は昨日、映画「ゾッキ」を見た。
慎吾「楽しかった!僕、仕事から離れられない人間で、映画を見るときも、自分ならこうしたいとか思いながら見ちゃうんだけど、これを見てる間は何も考えずにこのストーリーにどっぷり浸って見てました」
オムニバスだがつながっているストーリーで、現場には3人の監督がいる場合もあった。それぞれの話の主演俳優が重なって出ていると、双方の監督がいて、それぞれの俳優に指示を出したりした。(ええっ!大変そう!)
齊藤「もっとギクシャクするかと思いましたけど、そんなこともなく」
キャスティングの段階から、それぞれの監督が俳優を決めた。(ええっ!)

竹中さんはお笑いからスタートしたから、いつも何かおもしろことをやらなきゃと思って役をやっていたが、森崎東監督に「よけいなことをするな!おまえのままでいいんだ!」と言われて目覚めた。「だから、僕は役づくりという言葉は苦手です。役者はキャスティングされたらもう99%、役はそれでできあがってる。あとはその役を作るのは見てる人、お客さんの側がその人の受け止め方で役をとらえていく。だから、役者はただその場に行って、脚本の言葉をそのまま言えばいいんだと僕は思っている」
これか!これだね、つよぽん!いま大河のつよぽんの演技を見ていると、ほんとうに意味がわからないまま、セリフをそのまま言ってるだけ、でも、ちゃんと人物が出てるのを不思議に思ってた。理解とか役の解釈とかはよけいな雑物なのか。

以前、『山形スクリーム』という映画を山形で撮影していた話をして、ゴローちゃんが「あのころ山形の庄内でよく撮影ありましたよね」と言っているうちに急に思い出した竹中さん、
竹中「そうだ!『十三人の刺客』!あのゴローちゃん、怖かったなぁ!怖かった」
齊藤「僕、一番最初に成敗される役だったんですよ。もう、現場で声を掛けられないぐらいのゴローさんだった。凄かったですよ」
ゴロ「ありがとうございます」

齊藤さんが監督した『Blank13』という映画で、少年のころ失踪した父親と成人してから会うというシーンを、まったく初対面だったリリー・フランキーと高橋一生に、初めましての挨拶をしないでくれと言っておいて、いきなり現場に立たせてすぐカメラを回した。職業人として挨拶してからより、リアルに初対面であることを画面に映したかったのだろう。その映画の場面を見たあと慎吾くんがすごくもじもじしながら言い出した、
慎吾「いやー、これ、難しいなぁ!ほんとうにそういうシーンであるものをほんとうにそういう状態に監督が置いてくれた、そうなると、そこにまたより以上のリアリティを・・」
と言いかけたところでCMになってしまった。惜しかったね、ここは香取慎吾の演技論を聞きたかった。映像を見ながら、自分だったらと想像したのだろう。

稲垣吾郎をキャスティングするならどんな役?
竹中「僕は、ものすごく憎たらしくて憎たらしくて、こいつメチャクチャ憎たらしい!って役をとことんやってもらいたい!何か言うたんびにムカつく!って役がうまそう。もう、あったま来る!コイツ!みたいな役」
ゴロ「やりたいですねえ!」いいと思う!
齊藤「僕は『さらば愛しのやくざ』のゴローさんがめちゃくちゃ好きで、あの佇まいがすばらしくて。あの役のいまというのを見たい」
ゴロ「30年前、初めて映画に出させていただいて、僕は17歳で。東映のやくざ映画ですよね」
慎吾「あの子がいまどうなったかという?見たいね!あのときみんなワクワクした、ゴローちゃんが映画に出るんだ!って」
ゴロ「僕も初めてで、ああ、これが映画の世界なんだと思って。やあ、うれしいです」

草彅剛なら?
竹中「僕はまた親子がやりたい。お互いが全然うまくいってない父子の関係。最終的にお互いに愛があったとわかる、静かな、淡々とした物語。お互い正直な感情を出さないですれ違うんだけど、最後は、という」いいですねえ、日本映画の伝統ですよね。
齊藤「つよしさんは『ミッドナイトスワン』を見たときの衝撃が凄すぎて。心臓を鷲づかみにされました。男装といえる姿になったシーンで、たぶん普通に男装になってしまいそうなのに、何層もレイヤーが重なっている佇まいに涙が出てきてしまって、まだその余韻にいるので、ほかの役が考えられない」
つよ「じゃ『ミッドナイトスワン』Part2を」

香取慎吾なら?
竹中「僕は『泣いた赤鬼』ですね」えっ!やりましたけど?
慎吾「それを原作にしたアニメ『friends』で声優をやったことがあります!」
竹中「えっ、まったく知らないで言ったんですけど。何か、誰かの犠牲になるような感じが」
齊藤「いま正解が出た感じがする!誰かの犠牲になる立場の、慎吾さんの明るさというのがものすごく映画的だと思う」
竹中「自分を主張しないで、ほんとはアイツが悪いのに、慎吾ちゃんは悪くないのに!とやきもきするような」
そういう役、けっこう多いような気がする。

二人の監督に設定を用意して、撮影していただきましょうという、バラエティモードのコーナー。マフィアに拉致された人質を救出に来たという場面設定でセリフもあったんだけど、竹中さんが遊び始めて監督コントになっていき、それを見ていた齊藤さんが監督するときには「竹中さんと慎吾さんでお願いします」と配役しちゃったので、竹中さんのようすを見ていた慎吾くんが、何やってもいいんだなと思ったようで、どんどんアドリブ展開して、アドリブというより「筋なしドラマ」の様相を呈して、これオチどうするんだ?という状態になり、もうおかしかったわー!

(つづく)
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