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「7.2新しい別の窓」(2020.10.4)7 インテリゴロウ黒沢清監督

2020-10-13 19:00:55 | 慎吾
「7.2新しい別の窓」(2020.10.4)7 インテリゴロウ黒沢清監督

今回のゲストは黒沢清監督、「スパイの妻」がベネチア国際映画祭受賞したばかり。でも、黒沢清といえば、ホラーの監督だよね。

ゴロ「初めまして、ですよね?」
黒沢「はい、こうやってお会いするのはまったく初めてです」
ゴロ「僕、大好きなんですよ、監督の作品」
黒沢「実はこれまで何度も、稲垣さんに出演オファーしてるんですが、おそらく稲垣さんのところまでいかずに、スケジュール的に無理です無理ですということで」
ゴロ「えっ、ほんとですか?いや、全然無理じゃないです!所属事務所の問題かなぁ」
おそらく!ていうか、やっぱりそうだったんだ!(いろんなことが)所属事務所!

「スパイの妻」は太平洋戦争間近に国家機密に触れた実業家と妻の物語。
ゴロ「受賞の反響はすごいでしょう」
黒沢「そうですね、こういう番組に呼ばれたり、突然巨大な花が届いたり。でも、実際に現地に行ってないので」
今年はリモート授賞式だったんですね。
黒沢「実感がなくて、あんまりピンと来てない」

黒沢監督といえばホラーだが、今作は歴史。
ゴロ「戦争中はあるけど、この時代ってあまり歴史ものはないですよね」
黒沢「こういう戦争前の時代を扱ってみたいと思っていた。社会が要求するルールと個人の自由が激突する時代、社会と個人が対立したり、時には社会に飲み込まれてしまう。現代ではあいまいになってしまうものが鮮明に描けるかなと思って」

撮影中の苦労は?
黒沢「思ったほどお金がなくて。今時でしたら、背景は全部CGで作るとかできるんですけど、CGが一切使えなくて。今作品は8Kという、きめ細かい画質のもので撮ったので、CGをやるとなると、単純計算で4Kの16倍かかると。お金も時間もかかる」
ゴロ「街中で撮れないですもんね。神戸の街を歩くシーンで、1分くらい引きで長く撮ってる、あのシーン凄い」
黒沢「あそこはカットを割らなかった。実はこれはNHKが母体で作った作品で、NHKが筑波に建てたオープンセット、これは「いだてん」のために作ったもので、そこを使わせてもらった」
勘ちゃん!いだてんのセットだって!NHKのセットだから、逆にカメラを向けると江戸の町が映っちゃうという苦労があったと。
黒沢「1940年代の神戸ということでエキストラもたくさん出して、一番贅沢なシーン」
ゴロ「監督の作品ではよく長いワンカットで引きのシーンがあって、見てるとこっちが緊張します」
黒沢「もちろん映画ですから、NGだったらもう一回撮れますけど、5分もある長いワンカットで最後にNGだったらカッコ悪いですよね。まあ、ドキュメンタリーではないけど、生で撮っている緊張が観客にも伝わるかなと思って」
ゴロ「NG出しちゃいそうで、僕だったら緊張しそう」
黒沢「一度セリフを覚えると完璧に覚えてるほうですか?」
ゴロ「僕ですか?最近はそうではなくなってる気がするんです。SMAPのころは忙しすぎて、毎日いろんなことを覚えなきゃいけなかった。今日は歌って踊って、明日はドラマやって。だから、何かそういう覚え方があったのかな。でも、すぐ忘れるんですけど」
黒沢「稲垣さんぐらいの人が間違えると、現場はかえってなごんでいい感じになる」
なるほど。

黒沢「僕は草彅さんとは、20年以上前になりますが、「降霊」というホラー映画に出てもらって、心霊学を研究してる学生の役で、専門用語を交えたすごい長いセリフがあったんですけど、控室を見たら、寝てらっしゃるんですよ。お忙しいんだなぁと」
ゴロ「わかりますわかります、忙しかったんですよ」
黒沢「このあと起こして、めちゃくちゃ長いめんどくさいセリフなんだけど大丈夫かなと思ったけど、本番は完璧でしたね!うわ、すごい、プロだと思いました。OK出したら、ハイどうもって向こう行ってまた寝始めた」
ゴロ「草彅剛伝説がこのコーナーでいろいろ浮上してきますね。当時は特に、体が寝ることを選択してたんだと思う。寝て充電してフルパワーで本番バッとやって、バッと忘れて、お疲れさまでした!って次の現場に行く」
黒沢「プロのアイドルですね」
ゴロ「ただちょっと気になったんですけど、草彅くんは監督の作品に出てる。同じ事務所だったんですけど、どうして」
黒沢「イヤイヤ」ハハハ!

怖い映画はどのように?
黒沢「これは本当に怖いぞという自信のあるシーンは、怖い音楽とかは付けない」
ゴロ「監督、ほんとに怖いですよね、ざわざわして」
わあ、やだ。

監督の恐怖映画の原体験は、
黒沢「小学生のころに見たイギリス映画の「妖女ゴーゴン」という。洋物ですけど、のちに日本のジャパニーズホラーにもつながっていってる」

黒沢監督が稲垣吾郎に聞きたかったこと。
黒沢「アイドルであり歌手や司会、さまざまなことをやっていて、自分はどれぐらい俳優だと思っていらっしゃいますか?ほかのものをやるときと俳優をやるときと、違いはあるのか」
ゴロ「僕は100%俳優だと思ってやってきました。いまでもそれは大きい。グループで歌ったり踊ったりするのも、演じている。グループの中ではこういうキャラクターを演じたほうがいいとか、いまはMCを演じてるとか、何かを演じているというスイッチは必要。僕は14歳ぐらいで朝ドラデビューなんですけど、お芝居って楽しいんだなぁ、こんな違う人間になれるんだなぁと思って。その気持ちはいまでも続いてる。それは草彅くん香取くんもベースは俳優だと思います。ただファンの方はアイドルとしての姿を喜んでくれるし、それで有名になってきたので、そこを捨てるというわけではない」
黒沢「じゃあ、ほんとに一つ取るとしたら、俳優であると」
ゴロ「僕はそっちのほうが落ち着きますね。映画でもドラマでも、演じるのも好きなんでしょうね」
黒沢「それを確かめられただけでうれしい。ご一緒したことがないので」
ゴロ「ほんとはできた」
黒沢「ほんとに何度もオファーしたんですよ」
うむ。今後、ぜひお願いします。とはいえ、ホラーだと、私は見ないんですけど。
黒沢監督はホラーの監督とは思えない、物静かな学者さんみたい。そういえば、白石監督もバイオレンスの人とは思えない、穏やかなにこやかな人でしたね。

ラストは高橋優さんをゲストにななにーSPライブ。
明日はきっといい日になる~虹~自由が丘~雨あがりのステップ
セットといい、雰囲気といい、若い優さんとトークする時間もあって、なんかとってもスマスマのライブそのものだった。
衣装は、3人とも、なかなか変わった衣装だった。柄・柄・色・色みたいな。

途中で、大野埼玉県知事とリモートでトークコーナーもあった。埼玉といえばつよぽんだが、今回は慎吾くんが「誰かが、見ている」で演じた舎人真一くんが和光市に住んでいる設定から、バーチャル観光大使になったため。
県知事が毎回出るのは、いっそ全国の知事に出てもらえば?という話になってるんだろうか。

次回は11月1日午後3時から。
(終了)
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