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「大蔵卿」と小川陽喜クン(初春大歌舞伎)

2022-01-20 20:52:02 | 見る
「大蔵卿」と小川陽喜クン(初春大歌舞伎)

歌舞伎座第一部を観てきました。
一つ目は、勘九郎の「一條大蔵譚」
常盤御前を娶った大倉卿は若いころからうつけの振りをすることで、源氏からも平氏からも上手に距離を取って生きてきた公家。前半の「つくり阿保」と、後半、本性を明かす場面の凛々しさのギャップが見せどころ。
前に見たことのある勘ちゃんの大蔵卿は、まだ固かったなぁというイメージなんだけど、あれは勘九郎襲名披露のときということは、もう10年も前なのか。今回の勘ちゃんは、前半おっとりと可愛らしく、後半、戦ものがたりをするところは硬質なカッコよさで、どちらも無理なく力みなく見せてた。
鬼次郎の獅童がちょっと気合入り過ぎかなという感じ。
ただ、今回、コロナの濃厚接触者で複数の役者が休演、代役となっていて、代役に入っている人も、それを支えて引っ張っている勘九郎、獅童たちも大変だろうなと思う。

二つ目の舞踊「元禄花見踊り」は、獅童の息子・小川陽喜クン(4歳)の初お目見えが話題。お父さんと一緒にせり上がって来た陽喜クン、ちっちゃい!親指の先っぽぐらいしかないよ!そのちっちゃいのがちゃんと音に合わせて動くのよ!六方踏んで花道を一人で引っ込んでいく、それを食い入るように見ているお父さん。隣でニコニコしている勘ちゃん。(ひと様の子だと気楽で、いいねえ!)
橋之助以下、芝翫さんの3人の息子たちは、派手さはないけど、踊りがちゃんとしてる。澤村国矢さんという役者さんが踊りがうまいなぁと思った。
桜の枝の下、色とりどりのきれいな衣装、賑やかに踊る一幕に、ちっちゃい陽喜クンの登場が幸せなめでたい気分で、良いお正月の舞台でした。
この座組で最も華やかな七之助が休演なのは寂しいけどね。(勘ちゃんは、出雲の阿国のいない名古屋山三でした)
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