南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 





 九州新幹線全線開通が来年(平成23年)3月に迫る中、「熊本駅周辺デザインシンポジウム」が熊本駅に隣接するホテルニューオオタニで行われた。

 熊本駅周辺地域都市空間デザイン会議の座長で日本大学教授の岸井隆幸氏、同会議のワーキンググループ統括で熊本大学准教授の田中智之氏、くまもとアートポリスコミッショナーの伊東豊雄氏、熊本駅東口広場の設計者である西沢立衛氏、同西口広場の設計者である佐藤光彦氏、同交番の設計者であるクライン・ダイサム・アーキテクツ(KDa)のアスリッド・クライン氏という豪華な顔ぶれのシンポジウムだったからか、定員200名に対し、倍近い数の聴衆が訪れたようだ。

 今回、楽しみにしていたのはKDaが設計する熊本南警察署熊本駅交番だ。
 KDaは西沢氏が最優秀賞に選ばれた熊本駅東口広場プロポーザルコンペで惜しくも次点となったので、今回そのリベンジも兼ねてどのような設計を出してくるのかとても気になっていた。そのときの作品が熊本名物「辛子レンコン」をテーマにしていたので、まさか今回もそのテーマで来るのではと、ちょっぴり期待をしていたが…。
 なんと今回も辛子レンコンのように穴がいくつも空いた交番になっていた! クライン氏が言うには「辛子レンコンを意識した訳ではなく、結果的にこのような形状になった」らしい。
 ともあれ、完成がとても楽しみだ。

 シンポジウム後の質問・意見コーナーで、会場のある1人が「新幹線全線開通が間近に迫っているが、熊本駅の利用客数は下がり続けている。来年3月に新幹線が開通しても、福岡から鹿児島までの通過駅となりはしないか心配だ」という趣旨の意見をしていたが、まさにその通りだ。
 西沢氏、佐藤氏、KDaの作品に、安藤忠雄氏設計の駅舎が加われば、きっと多くの人が熊本の地に降りてくれると思う。しかし、それは建築関係者だけかも知れない。建築関係者も来てほしいが、本当に来てほしいのは一般のお客さんだ。
 そのためには、行政と地元がもっとタッグを組んで行かないといけないだろう。まだまだ行政側が市民の声を引き上げているとは言い難い。
 たくさんのお客さんが熊本に来てくれることを願いたい。

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