抗IL-6受容体抗体といえばトシリズマブtocilizumabですが、今日の今日までト“リシ”ズマブだと思ってました。アホすぎる……。ググっても出てこないからアレっと思ったところで気が付きました。頭の中には「鳥」のイメージすらあったという残念っぷりです。「学生のうちから間違って覚えると医者になってからも一生間違い続けるよ」という先生のお言葉を思い返して身の回りの知識を見返し始めてみましたが、覚え間違えが他にもありそうで恐ろしいものです。医大生・たきいです。
医者は「見」ない。医者は「診」るのである。「見る」だけでは考えていないから「診る」でなくてはならないのであろう。診察は考えなければできない。
「診」という漢字をググってみた。ごんべん。続いてつくりの部分の意味は「豊かでつややかな髪を持つかんざしを付けた女性の象形」、それが転じて密度の高いという意味のようだが、どうしてそれが診察という意味になるのかはいまだにつかみかねている。男女の差に何か意味はあるのか。あるいは医者の言葉は重く、それだけ含蓄のある発言をしなくてはならないということが社会から求めれらている前提があるという気もしてきたから、大人しく襟を整えておくのが無難かもしれない。
また、「見られる」という言葉を使って、「みとめる」という意味を表したいこともあろうが、「みとめる」という意味合いを出すためには、「見」という感じを使うのは厳密には誤用であるそうだ。したがって、医者は業務上「見」という漢字を使うことはほとんどないらしい。「見」という漢字を見かけたらその用法に注意せよ。この業界で生きていくにはずっと使えそうな知識だと思う。
こういった国語的なことにもこだわれる大人でありたいものだ。
(腹筋が筋肉痛な人(笑))