この春から研修医をしている先輩から
「初任給でた」
とLINEが来たので、暇なんすか、とか、ご馳走様です、とか言った本音をグッと飲み込みつつ話を聞く。日本酒お買い上げとのこと。高級そうで美味そうな日本酒の写真が送られてきたが、明らかに冷蔵庫に酒しか入ってなさそうなご様子。学生時代から相変わらずのようで安心しました。夏休みとかに遊びに行くつもりなので待っててくださいねー。医大生・たきいです。
隣町に出かけていたら選挙の演説が目に入った。その政党を支持してるわけでもないし、そもそもそこの選挙権すらないけどノリで車の中から手を振ってみた。愛想の良さそうな人だったから当選するんじゃないかなと思ったけど、残念ながらすでにその人の名前すら覚えていない。街頭演説なんてそんなものだ。選挙活動している人は名前連呼くらいしかしていない。費用対効果の低さが嘆かわしい。

街頭演説はまだいい。駅前で普段から「おはようございます」と言ってる議員は割と好感さえ持てる。ただ、選挙カーだけはいかがなものか。五月蠅い。
村民のために、市民のために、国民のために。それを謳うならば、今すぐ拡声器のスイッチを切るのが手っ取り早いのではないか。自宅にいる時間、我々は平静を望んでいるのである。
静寂を必要とする将棋名人戦。羽生名人と行方八段がただいま第二局を闘っているが、会場の岐阜県高山市は統一地方選挙の真っ只中。そこで、会場の半径300メートル以内では拡声器の自粛が行われているのだとか。良い試みである。
さらには、静寂を切り裂いて選挙カーから初めて聞こえてくる候補者の名前というのはなんだか腹が立つ。試験前にレジュメで「初めまして」してしまった単語と向き合っているかのようだ。その緊急状態は勉強不足を示すように、選挙カーで初めて知る人など仕事不足に違いない。
これからはネットを「うまく」使っていく時代である。議員の人には選挙カーなんて使っていないで、面白いブログでも書いて欲しいと本気で思う。そうすれば注目してあげられるのに。これからの日本を動かせるのは選挙カーを捨てたブロガー議員なのだ。
予言しよう。あと10年以内に選挙カーは廃止される。そんな気がする。
(中学校の生徒会選挙に出馬したときにポスターに自分の写真を入れたら、翌年から写真禁止になったことをふと思い出した人(笑))