『ウルトラマンA』 円谷プロダクション・TBS

『帰ってきたウルトラマン』の後番組は、
昭和47年（1972年）に始まった
『ウルトラマンA（エース）』（円谷プロダクション・TBS）でした。


ウルトラマンAで特徴的なモノとして、
それまでは個々の怪獣や宇宙人から地球を守る設定だったのが、
異次元人ヤプールという固有の敵が存在し、
ヤプールの送り出した超獣と戦うコトとなります。

異次元人ヤプール


一番好きな超獣のバキシム


あと忘れてはならないのが、シリーズ唯一の男女コンビによる変身です。


広島県福山市を襲った超獣ベロクロンによって命を奪われた
パン屋の配達員の北斗星児と


看護婦の南夕子のふたりが


ウルトラリングを合わせるコトでウルトラマンAに変身します。


ふたりは超獣攻撃隊のTAC（タック）の隊員となりました。


第28話で南夕子は月に帰ってしまい

（南夕子は実は月星人の末裔で地球に派遣されていたというビックリ設定でした）

29話以降は北斗ひとりで変身できるようになりました。



『帰ってきたウルトラマン』で確立された”ウルトラ兄弟”の競演も
『ウルトラマンA』の売りのひとつでした。


第1回目の放送タイトルからして『輝け！ウルトラ五兄弟』


ただ惜しむらくは、ほとんど活躍する場面がなかったコトです。

エースキラーの回では、

（エースキラー、カッコいいですね。）

ゴルゴダ星におびき出され、


まんまと十字架に磔にされます。



ヒッポリト星人には

（カッコ悪いし、強そうに見えないヒッポリト星人）

ブロンズ像に固められてしまいます。




最終的に主役のエースが敵を倒す展開になるのはしょうがないにしても、
出てきてすぐにやられてしまうのは、如何なモンでしょう。


エースキラーはウルトラ兄弟のエネルギーをエースに与え、


「スペースQ」という安易なネーミングの大技で倒します。





ヒッポリト星人のときは、
ウルトラ兄弟のピンチにウルトラの父が颯爽と現れます。


ただ長旅でエネルギーを使い切ったウルトラの父はあっけなくやられてしまいます。


最後に振り絞ったエネルギーをエースに与え、ウルトラの父は息絶えます。




ウルトラの父の亡骸をM78星雲に運ぶウルトラ兄弟。



しかし第38話でウルトラの父は復活します。
スノーギランとナマハゲの攻撃に苦戦するエース。
そこに突如現れた巨大なサンタクロース。


それがウルトラの父でした。


しかもクリスマスプレゼントに月に帰った南夕子を連れてくる粋な計らいも。



ウルトラマンAの必殺技はメタリウム光線。


その他光線技を豊富に持つエースは





ファンの間から「光線技のエース」や「ギロチン王子」などと呼ばれているそうです。


「古代ローマ帝国時代の兵士」をヒントにしたというエースのデザインは、
ウルトラシリーズの中でも異彩を放っており、

顔が大きく、がっしりとした体型は、
寸胴とか短足とか幼児体型とか言われています。


ウルトラマンの赤い部分がハーフパンツのような形状をしており、
新マンはショートパンツ、ウルトラセブンは全身タイツのようにも見えます。


その視点で見るとウルトラマンAの赤い部分が大事な部分を覆っていないのが
気になって仕方がありません。