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東野圭吾さんの最新作『人魚の眠る家』(2015年 幻冬舎刊)を読みました。
「脳死は人の死か?」という重いテーマを扱った作品です。
これまで漠然と
延命治療をしてまで生きていたくないとか、
臓器移植はした方がいいんやろとか、考えていたのですが、
いざ自分の身に降りかかったときに
どう判断したらいいのかわからなくなりました。
脳死状態というのもよくわからなかったのですが、
脈があり温かい身体を前にして脳死を受け入れられるのか、
生きている(ように見える)状態の家族の身体から
臓器を取り出す行為に耐えられるのか、
そもそも臓器移植をして生きながらえる行為そのものが、
正しいと言えるのかどうか、
けれども自分の子供が臓器移植を受ければ生きられると聞けば、
何をおいても助けようとするのでは、
少し読んでは立ち止まっていろんなコトを考えながら読みました。
作品は非常に難しい問題を扱いながらも
エンターテイメントらしいファンタジー要素を盛り込まれ
小説として楽しめました。
重い作品はあんまり好みではないのですが、
この本は読んで良かったと思えました。
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