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50歳のフランス滞在記

早期退職してパリへ。さまざまなフランス、そこに写る日本・・・日々新たな出会い。

歴史の街、コンピエーニュ―①

2006-09-08 04:25:23 | フランス
パリから北北東へ80kmのところにあるコンピエーニュ(Compiegne)。ご存知ですか? 私はこちらに来てからガイドブックではじめてその存在を知ったのですが、行ってみると、日本のガイドブックには載っていないような事柄も含め、長い歴史が多くの場所にちりばめられていました。シリーズでご紹介します。

コンピエーニュといえば、まずは何といっても宮殿。

正面入り口側から見たところです。石畳の前庭といい、全体の造作といい、ヴェルサイユ宮殿をこじんまりと質素にしたような印象が若干しますね。。

コンピエーニュは、周囲を狩猟に適した森に囲まれているため、君主制の当初からしばしば王や皇帝が居城を構えていました。現存する宮殿は、シャルル5世によって建てられた砦を基に、ルイ15世の命で1751年から改修を始め、ルイ16世の治世に一応の完成を見たのですが、時遅し、自分の好みを最大限発揮した部屋作りを進めていたマリー・アントワネットは一度も住むことなく、断頭台へ。

フランス革命時に荒れ果ててしまったこの宮殿を、1809年からナポレオン1世が修復し、ナポレオン3世の治世、つまり第2帝政になると、皇帝の秋の宮殿としてもっとも華やかな時代を迎えるのでした。

こうした長い歴史を反映してか、いくつかの様式が並存する建物になっています。家具にしても、18世紀のもの、ナポレオン1世の頃のもの、ナポレオン3世時代のもの、そして20世紀に修理されたものなど、いろいろな時代のものが展示されています。


皇帝の寝室です。赤と金といういかにもナポレオン1世好みの配色ですね。でも、この寝室、ゲストなどに見せるためのもので、言ってみればショールーム。秘密の出入り口の先に本当のプライベート空間があります。


高い天井を見上げると、ナポレオンのイニシャル“N”が見事に浮き出ていました。


ゲストや臣下との食事を楽しむダイニングルームです。普通なら手前中央に皇帝は座を占めるのでしょうが、ナポレオン3世はその隣、写真の右手前の席を好んだそうです。


図書室です。膨大な量の書籍ですね。実は、この書棚の右1列が、秘密の扉。本も本物そっくりに描かれたもので、このドアから裏側のプライベート空間へと行くことができます。


ボールルームです。ナポレオン3世が秋の宮殿として使用した頃には、夜毎華麗な舞踏会が開かれたことでしょう。でも、華麗さの点では、残念ながらヴェルサイユのシャンデリアには負けてしまいますね。


美しい宮殿の中で面白いものを一つ見つけました。壁の下のほうにある丸い穴、何だと思いますか。セントラルヒーティングの噴出口だそうです。天井が高いので、寒い季節はどうしても暖房が必要。昔は薪で、その後炭になり、今では電気でまかなっているそうです。

こうしたコンピエーニュ宮殿の内部見学は、ガイド付きだったのですが、そのガイドさん(30歳くらいのフランス人男性)、日本に2度行ったことがあるそうで、東京から西へ奄美諸島まで行ったことがあるとか。片言の日本語をしゃべります。また一緒に回ったのはイギリスからのカップルだったのですが、なんと女性は日本人。思わぬところで「日本」が存在感を示してしまいました。

コンピエーニュ宮殿の、もう一つの「売り」は、その見事な庭。これは、明日のお楽しみに。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Château de Compiègne (coucou)
2006-09-08 13:34:41
家具やシャンデリアが豪華ですね。寝室が特に気に入りました!お庭も期待しています。
返信する
緑の絨緞 (take_uu2004)
2006-09-08 17:21:52
庭にある長~い緑の絨緞をお楽しみに。
返信する

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