頬を打つ黒のネクタイ春寒し たけし
今年も早や黒ネクタイを三度も結んだ
斎場までの少しの道のりだが気は重い
明日は我が身との想いもある
頬を打つネクタイがやけに重たい
(たけし)
春(初春)・時候
【春寒】 はるさむ
◇「春寒し」 ◇「寒き春」 ◇「春寒」(しゅんかん) ◇「料峭」(りょうしょう)
春になっても残る寒さ。「余寒」と同じであるが、「春寒」には「余寒」ほどの寒さの余韻はない。「料峭」は春の風(東風)により肌寒い様子をいう。
例句 作者
料峭や括り直して野菜売る 原 光栄
春寒し頷きあえる仏どち 磯 直道
春寒し水田の上の根なし雲 河東碧梧桐
廊下よく拭かれし春の寒さかな 赤尾冨美子
春寒にゐるや少女の膝ゑくぼ 加藤楸邨
橋一つ越す間を春の寒さかな 成美
春寒し一朶の海苔は流れ行く 前田普羅
料峭や手燭のゆらぐ躙口 谷口みちる
さびしさと春の寒さとあるばかり 上村占魚
料峭や風の行方の信濃川 遠藤政児
料峭や括り直して野菜売る 原 光栄
春寒し頷きあえる仏どち 磯 直道
春寒し水田の上の根なし雲 河東碧梧桐
廊下よく拭かれし春の寒さかな 赤尾冨美子
春寒にゐるや少女の膝ゑくぼ 加藤楸邨
橋一つ越す間を春の寒さかな 成美
春寒し一朶の海苔は流れ行く 前田普羅
料峭や手燭のゆらぐ躙口 谷口みちる
さびしさと春の寒さとあるばかり 上村占魚
料峭や風の行方の信濃川 遠藤政児
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