竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

緞帳の闇切り裂いて狂い猫  たけし

2018-02-22 | 
緞帳の闇切り裂いて狂い猫




恋猫の声はなんとも凄まじく
闇を切り裂くかのようだ
本能とは云うもののその健気なふるまいに
眉をひそめつつも感動さへ憶える
人はこれほど健気でも律儀でもなく怠惰だ


原句発表 2017/2/5
切り裂くや闇の緞帳狂ひ猫
三段切れ の形を改めた


【猫の恋】 ねこのこい(・・コヒ)
◇「恋猫」 ◇「浮かれ猫」 ◇「戯れ猫」(たわれねこ) ◇「通う猫」 ◇「猫の思い」 ◇「猫さかる」 ◇「春の猫」 ◇「孕み猫」
猫は主として寒中から早春へかけて、盛んに妻恋いを始める。1匹の牝に数匹の牡が鳴き寄り、赤ん坊の泣くような声を出し、幾日も家を留守にして浮かれ歩く。
例句 作者
恋猫の恋する猫で押し通す 永田耕衣
恋猫の皿舐めてすぐ鳴きにゆく 加藤楸邨
身を舐めてゐて恋猫に加はらず 能村登四郎
色町や真昼ひそかに猫の恋 永井荷風
恋猫となりミー子ではなくなりし 橋本佐智
恋猫の片一方は知つてをり 仙入麻紀江
恋猫とはやなりにけり鈴に泥 阿波野青畝
猫の恋やむとき閨の朧月 芭蕉
山国の暗すさまじや猫の恋 原 石鼎
猫の恋稲荷に修羅をはばからず 古田悦子
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