手花火を命継ぐ如燃やすなり

流伴鑑賞
当時は不治とされた肺結核を病んでいた波郷
この手花火の句はあまりにも正直すぎていて切ない
鑑賞するに説明は不要だ
「命を継ぐ」
その後のはかなく消えるきまり
波郷の夏の句を選んでみた
くらがりの合歓を知りゐる端居かな
ほととぎすすでに遺児めく二人子よ
七夕竹借命の文字隠れなし
六月の女すわれる荒筵
冷奴隣に灯先んじて
坂の上たそがれ長き五月憂し
女来と帯纒き出づる百日紅
弥撒の庭蚯蚓が砂にまみれ這ふ
悉く遠し一油蟬鳴きやめば
手花火を命継ぐ如燃やすなり

流伴鑑賞
当時は不治とされた肺結核を病んでいた波郷
この手花火の句はあまりにも正直すぎていて切ない
鑑賞するに説明は不要だ
「命を継ぐ」
その後のはかなく消えるきまり
波郷の夏の句を選んでみた
くらがりの合歓を知りゐる端居かな
ほととぎすすでに遺児めく二人子よ
七夕竹借命の文字隠れなし
六月の女すわれる荒筵
冷奴隣に灯先んじて
坂の上たそがれ長き五月憂し
女来と帯纒き出づる百日紅
弥撒の庭蚯蚓が砂にまみれ這ふ
悉く遠し一油蟬鳴きやめば
手花火を命継ぐ如燃やすなり