秋の旅パート2、発った日がちょうど十五夜。「うまく月を写せないかなぁ」と
思っていたんですが、努力不足、残念ながらその願いは叶いませんでした。
(月が昇る頃、すでにお酒が入っていることが多いので、難しいんですね)
高原温泉で車中泊した9月19日と21日は、だいぶ欠け始めてはいましたが、
両日とも見事な月明かり、夜中トイレに行く時も、ヘッドランプがいらないほど。
いずれの日も、翌早朝、夜明け前に歩き始めましたが、月明かりがどれだけ
私を励ましてくれたことか。
一方、山中泊した20日は、たまたま月の出る東の低い空にだけ雲があり、
明かりが遮られ、降ってきそうな星空を見ることができました。この時期としては
冷え込みも弱く、隣のテントの方と「きれいですね~」としばし人工衛星が
流れる見事な星空を見上げていました。山も見えていて「星月夜」を撮るには
絶好のチャンスなんですが、ついあったかい寝袋に潜り込んでしまう私です。
翌未明、緑岳へ向かう私を照らしてくれる月明かり、うれしいですね。
山中、道がわかりづらく、ヘッドランプなしというわけにはいきませんが、
怖がりで心細い心持の私をずいぶん勇気づけてくれるお月さまでした。
旅立った時まんまるだったのが、舞鶴から自宅へ向かう夜空に浮かんだ月は、
もう三日月と呼んだ方がいいくらいに形を細めていた。今回も長い旅だったんだ。
本来バリバリの山男ではない私が、朝夕の荘厳な風景に魅了されてしまってからは、
身の丈以上に無理してしまうんですが、そんなとき私はこの歌を口ずさみ、
頼りない自分を精一杯鼓舞するんです。
♪ 店じまいした空の上から
満月 きみに声かける
暗くけわしい道をわたしが
照らしていてあげるから
どんなに淋しくても
きみはひとりでお帰り
どんなに淋しくても
きみはひとりでお帰り
たとえば夜が深く
暗がりに足が怯えても
まっすぐに顔を上げて
心の闇に沈まないで
どんなに淋しくても
きみはひとりでお帰り
どんなに淋しくても
君はひとりでお帰り
(ひとりでお帰り/詩:谷山浩子)
*今夜のお月さまも見事でしたね~
仕事の手をとめて(さぼっての方が適切かも)、見とれながら
ひとり「月見て跳ねて」いました。