おそらくヒガラという名の野鳥だと思うのだが
二羽のオス(たぶん)がくんずほぐれつしながら
眼前の地表へ落下し、そのまま激しく争い続けた
争いはすぐ脇を流れる小川になだれ込んでも続き
やがて一羽は水没したまま動かなくなった
おそらくは、縄張り争い、もしくは
メスを巡る諍いであったと思われる
【バトル~東川町・キトウシ森林公園にて 2024.04.24 撮影】
今回図書館でお借りしたのが、「少女マクベス/降田 天(ふるた てん)著」です。
朝日新聞紙上のミステリーランキング記事で紹介されていた本で、筆者の野波記者
は、自身のベスト3として「地雷グリコ」「冬季限定ボンボンショコラ事件」など
を挙げたほかに、『偏愛の一冊』として選んだのがこの少女~でした。いや~私も
すっかりハマって、かなりの長編作ながら続きが気になり、ハイスピードで読み
切りました、とても面白かったです。
実生活では、演劇とかミュージカルとか、ましてや歌劇団などにはほとんど興味を
示さないはずの私が、『演劇小説』となると食い入るように読んでしまうのは、
スポーツ観戦などほぼしないくせに、アニメではスポ根ものに熱中してしまうのと
よく似た精神構造なのかもしれません。この冬も「メダリスト」(フィギュア
スケートもの)とか「BIRDIE WING -Golf Girls' Story-」とかを見てましたしね。
演劇女子学校で天才とうたわれた劇作家志望の設楽 了(したら りょう)が
自身演出したマクベスの公演中に奈落へ転落死、事故死として処理されたが、
死の真相を探るべく入学してきた新入生・藤代貴水(たかみ)と、了をライバル
視していた同級生の結城さやかのふたりが調査を進めると、隠された謎、少女ら
の闇の部分が次々に明るみにされるというストーリー。貴水が170cmを超える
長身であったり、少女の闇が徐々に暴かれる展開などが、アニメ作品「かげき
しょうじょ!!」と少し似ている気もします。かげき~のヒロイン渡辺さらさも
飛び抜けて長身ですよね、両作品とも「少女」がタイトルに入っているし。
かげき~にはミステリー的な要素は少ないとはいえ、本作になんらかの影響を
与えている可能性は高いと思われます。この手の世界につきものの、希望とその
裏腹の葛藤、隠れた努力、妬み、嫉妬、ライバルを蹴落とそうとする競争心
などなど、両作品とも描かれているのは、演劇にかける少女らの揺れ動く青春
そのものなのです。
貴水のボーイッシュかつ愛くるしいルックスがお話に花を添えます。おそらく
表紙絵は貴水をイメージしたものだと思われます。我々世代のアイドルで言うと
伊藤さやかさんとイメージがだぶるでしょうか。貴水同様両性の魅力を兼ね備えて
いた方でしたが、残念ながらアイドルとしては大成せず、もう少し売り出し方が
違っていたり、あるいは登場する時代がずれるなどしていたら一世を風靡して
いたかもしれず、もっと「ヨロシク♡されたい!」となっていた可能性もあった
だけに惜しまれます。
「僕たちの青春はちょっとだけ特別」を借りに行った際、新刊本コーナーで
目について一緒にお借りしたのが「お前の彼女は二階で茹で死に/白井智之著」
です。2022年に文庫本化されたものが、最近になって図書館に配備になった
本のようです。イラストの可愛らしい少女は、ミミズ人間のリチウムなのか
それともマホマホなのでしょうか? いずれにせよ読書中はこの絵は頭から
切り離して読み進めたほうがいいでしょう、どちらの少女もイラストのような
ほのぼのとした雰囲気とはかけ離れ、過酷な運命を背負います。
妹のリチウムを死に追いやった者を探し出そうとする兄で刑事のヒコボシの
復讐劇に、それぞれの異なった事件が絡み合う二重構成で、事件解決のたび妹の
死の真相に近づくというのが大筋です。各エピソードタイトルが『ミミズ人間は
タンクで共食い』『アブラ人間は樹海で生け捕り』『トカゲ人間は旅館で首無し』
『水腫れ(みずばれ)の猿は皆殺し』そしてラストが『後始末』となります。
タイトルから内容を想像できる方はまずいないでしょうねえ。舞台は現代日本に
限りなく近い世界のようですが、そこにミミズ、アブラ、トカゲなどの特性を
持つ異端者が入り乱れる、異次元的な特殊設定下で事件が起こります。容易に
異世界などに転生、何でもありの世界観に親しんでいるアニメ好きなどのほうが
この設定には馴染みやすいかもしれませんね。やわらか頭でない方々だと端から
置いてきぼりを喰らうかも。
これまでも何度か触れているように、白井作品はけっしてお上品ではなく、相当に
エログロい内容が展開される(カバーイラストからはまったく想像できないような)
ので、人によっては拒絶反応を起こす恐れもあり、一般に広くお勧めするのは
難しいかもしれません。しかし、私のようにグロさに特別強い耐性があるわけで
ないにもかかわらず違和感少なく読めるのは、いつもながら白井さんの筆さばきが
ポップでライト、徹頭徹尾ドライタッチなのに尽きるかなと思います。でなければ、
あらすじや描写内容だけみると完全に有害図書指定? 実写映像化はまず不可能
ですし、アニメ化ですらも無理でしょう。
しかしグロい内容と相反するように推理は本格派、しかも多重解決は当たり前、
いくつもの解決パターンが用意され、それにより犯人、犯行手段などがコロッと
覆されるので、最後まで気が抜けません。主役級が途中あっさりいなくなったり、
あるいは犯罪を犯したりする主客転倒も常套なので、主役サイドに感情移入して
読むのもやめた方が無難です。この本でも、全編通しての主役であり探偵役で
あるはずの刑事・ヒコボシは、ミミズ人間の少女マホマホを拉致、監禁しており、
妹の死の真相に迫るという大義名分はあれど、正義とは真逆の立ち位置だし、
最初から意図したものではないにせよ、後輩の女刑事を結果的に殺害します。
「真の名探偵」で事件の謎を解くキーマンだと見られていたマホマホも途中退場
しますしね。
妹夫妻が奈良県に遊びに行って、その土産に買ってきてくれたのがこのお酒、
「風の森/油長(ゆちょう)酒造」です。
人気があって、なかなか手に入れにくいと聞きました。同社のHPを見てみると、
諸々うんちくが語られています。このお酒は風の森の「507シリーズ」のうちの
一種となるみたいです。まだ飲んでいません、どんなお味か楽しみにしています。
*NHKの情報番組「みみより!解説」をよく見ます。MCを務めている岩渕梢さん
の安定した進行ぶりがとてもいいですよね。マスコットのミミズク?のみみちゃん、
「ホホッ~」という相槌の鳴き声は電子音(機械的につくられた音声)だと
思っていたら、実は声優の津田美波さんが担当されていたのを知り驚きでした。
4月の番組改編期に合わせ、特別にご本人が登場されたのです。先日まで放映された
「スキップとローファー」でも生徒会役員・高嶺十貴子役を演じられるなど
ご活躍中の方です。ホホッ~だけでなく、人の声でしゃべってくれたら最高です。
神子田 章博解説委員のダジャレに突っ込んでくれないかなあ。
連日夏日近くまで気温が上昇している和歌山市、昨日ソメイヨシノが開花しました。
ついこの間までつぼみが硬く、咲きそうな気配はほとんどなかったのに。春を越えて、
一足飛びに夏がやってきた肌感覚です。今期も夏の暑さに思いやられそうですねえ。
あとから種まきしたコマツナ(小松菜)の一回目の収穫です。あと二回、同じくらいの
分量がとれると思います。
写真手前は、お昼ご飯の「鶏南蛮うどん」に使うために摘み取った葉ネギです。
ネギの生育は順調で、使い切れないくらい次々育っているので大助かりです。
昨年12月からいい状態を保ち続けている紫色のシクラメン、丸三カ月以上
咲き続けているんですよね。
午後、南寄りの強風を伴う雨、荒れた天気になりました。空気の乾燥も心配だし、
この雨は恵みの雨だと思わなければならないでしょうね。
このところ気温が急上昇、初夏のような陽気が続きます。本日は花粉に加え、黄砂の飛来が
予想されていて、洗濯物は部屋干しにしました。
フダンソウ(うまい菜)の二回目の収穫です。ボウルに2杯てんこ盛りにとれました。
この前とてもおいしかったので、今回もさっそくお昼ご飯に豚バラ肉と中華風炒めにして
いただいたところ、やわらかくて美味でした。あと二回、同じくらいの分量使えます。
庭のツバキが見頃です。
遅咲きのスイセンも最盛期ですね。今期はお彼岸と重なって咲いたので、仏花としても
利用でき、重宝しました。
朝日新聞紙上の書評を参考にしてお借りしたのが、「僕たちの青春はちょっとだけ特別
/雨井湖音(あまい こおと)著」です。『学園ミステリ大賞』を受賞した作品とのこと。
ところが読み進めても一向にミステリーっぽくなってこず、たしか「ミステリー」の
カテゴリー内で紹介していたはずだよなあ、思い違いだったかも…とだんだん自信を
失う始末です。このところ私が積極的に読もうとするのは、ほぼすべてミステリーに
絞り込まれているのにねえ。
主人公・青崎架月(かづき)が高等支援学校(特別支援学校)に入学するところから
物語は始まり、多くの出来事が彼の視点を中心に展開、描かれます。新たな学校での
新しい生活、学習、そして一からつくり上げなければならない同級生や先輩、先生ら
との人間関係などなどが、フレッシュかつ繊細なタッチで描写され、淡々と物語は
進行しながらも読みごたえがあり、やがて、別にミステリーでなくても面白いから
いいかなと思い始めた頃学校内で事件が発生、探偵役を担う架月は仲間らの手を
借りつつ解明に尽力します。学園ミステリーものは多々あれど、支援学校を舞台に
したミステリーはおそらくは珍しく、「ちょっとだけ特別」なのかもしれません。
彼らは皆、何らかの軽度の知的障害を持ち、しかしその程度や内容が各々異なっていて、
そのため行き違い、コミュニケーションがうまくとれず、誤解が生じることも多々あり
ます。ですが、ひとつの事件を解決するたび彼らはお互い理解を深め、少しずつ成長
するのです。自分の気持ちをうまく表現することが苦手な彼らは戸惑い、不意に傷つき、
また思いがけず不用意に相手を傷つけることもあります。こちらもつられてハラハラ
ドキドキ、彼らの日常そのものが波乱含みで、その相乗効果が謎解きをいっそう盛り
上げていることに気づいたのは、読み終わってからでした。
ここ数日の和歌山市は、冬のような寒さに逆戻りしたり、風雨が強まったりと、不安定な
天候が続きました。今日は穏やかな日和となり、日中気温も上昇しましたが、夜にはまた
雨となるみたいで、春らしくめまぐるしく天候が変わります。
コマツナ(小松菜)を間引いて、これが最終形態となります。日照時間が長くなり、
生育が急ピッチです。
間引き菜。今晩肉野菜炒めに投入していただきます。
遅咲きのスイセンが満開です。
暗い背景に花弁が浮かび上がる
木陰の淡い色調で撮影
メジロの動き次第なので、狙いすませたような
こちらの都合のいいライティングではなかなか撮らせてくれない
【大漁桜にメジロ・パート2~和歌山市水軒にて 2024.03 撮影】
今朝は予報よりも天気が良く青空が広がり、それに伴い気温も上昇しました。
野外での作業も楽に行え助かりました。
コマツナ(小松菜)の収穫第三弾です。これで最初に種まきしたほうはすべて刈り取り
ました。
みるみるうちに草丈を伸ばした葉ネギ。ネギの再生能力は、こちらの予想の上をいく
凄まじいものがあります。近々収穫を開始、料理に使えそうですね。
遅咲きのスイセンも咲き始めました。今期は冬が寒かった分、いろんな花が
団子になって咲くのかもしれません。