グアテマラでの業務開始時、すぐに銀行口座を開設した。出張経費などの受け取りに必要だったからだ。
口座を開設すると、何と日本同様のキャッシュカードが添付されていた。
ホンジュラスにはなかったので大変驚いた。やはりグアテマラはホンジュラスよりかなり経済発展しているようだ。
そんなある日、中央公園横のATMにて現金を引き落とそうとした。
残高を確認し、引き出しのボタンを押し、500ケツァルの引き出し金額を入力。
そして紙幣が出てくるのを待った。
…。
しばらく待つ。ところが、紙幣が出でこない。
そして画面には、出金が終了しまたの表示。
「ん?」
どうしたものかと思い、再度手続きをしようと残高照会をしているときに、びっくり仰天した。何と残高から500ケツァルが引かれている。紙幣はもちろん受け取っていない。
「こんなバカな…。」
焦るが、何もできない。
機械の調子がよくないのだろうか。
新手の詐欺なのか。
理由はわからない。とりあえず、ATMの利用を中止した。
この日は日曜日だったので銀行窓口で相談することもできない。そこで翌日の月曜日に勇んで銀行へ行った。
まくしたてるのを我慢し、平静を装いながら淡々と経緯を説明する。
行員さんはいつものことでもあるかのように、
「この書類にサインを。」
と言いながら調査同意の書類にサインをさせられた。
ATMの中の現金の残りとコンピューター上の引き出しの額を比較して、ぼくの訴えが事実なら、後日講座に500ケツァルが払い戻されるとのこと。
「なるほど。そうすれば調べることは可能だな。」
などと感心した。
だがここはグアテマラ。開発途上国だ。
本当にきちんと調査してもらえるのか心配だった。
そして数週間後、きちんと口座に500ケツァルが振り込まれているのを確認できた。
やれやれである。
こんなことがあり、中央公園近くや他地域でも、やや廃れた旧市街地周辺に設置されているATMの使用を控えることにした。
そんなある日のこと。
出張前日ということもあり、生活費と高額の旅費を一気に引き出そうと事務所と同じビルにある、口座を開設した銀行に併設されているATMで引き出しを試みた。
そして5000ケツァル引き出し金額を入力する。
ところが、そのボタンを押したとたんに、画面が「終了」表示となり、キャッシュカードが出てこなかった。
「何だこれは。」
キャッシュカードが吸い込まれた。どうしよう。
だが、この日は平日。
隣の銀行にあわてて駆け込んだ。
そんなに込んでいなかったので、数十分ほど、ミスタービーンのお笑い映画を見ながら自分の順番を待った。
かなりエアコンが強く寒気がする。
そして素敵な行員のお姉さんがぼくのことを呼ぶ。
一連の経緯を話した。
「当たり前よ。引き出し限度額を超えて下ろそうとすると、カードは返ってこないのよ。」にこにことした愛嬌をふりまきながら教えてくれた。
知らなかった。
口座を開設したときにそのようなことは言われなかった。
事務所から、そのような注意事項の説明も受けていない。
日本のような、例のとても読めないような小さい字で書かれていて読んだことのない銀行規定集のようなものも受け取っていない。
だが、彼らにしてみれば当然のことらしい。
「一つかしこくなったなー。」
と思いながら、
「カードをすぐ返してもらえますか。」
と聞く。
「数週間かかるのよ。」
結構カードを使うのだが、仕方がない。
これにてぼくのカード災難事件は終了した。
ちなみにグアテマラの銀行には、日本のような銀行通帳というのは存在しない。
明細が月ごとに送付されてくる。
日本でネットバンクが導入されるずっと前から、グアテマラの一部の銀行では既にそれが導入されていた。
米国資本の影響なのかもしれない。
口座を開設すると、何と日本同様のキャッシュカードが添付されていた。
ホンジュラスにはなかったので大変驚いた。やはりグアテマラはホンジュラスよりかなり経済発展しているようだ。
そんなある日、中央公園横のATMにて現金を引き落とそうとした。
残高を確認し、引き出しのボタンを押し、500ケツァルの引き出し金額を入力。
そして紙幣が出てくるのを待った。
…。
しばらく待つ。ところが、紙幣が出でこない。
そして画面には、出金が終了しまたの表示。
「ん?」
どうしたものかと思い、再度手続きをしようと残高照会をしているときに、びっくり仰天した。何と残高から500ケツァルが引かれている。紙幣はもちろん受け取っていない。
「こんなバカな…。」
焦るが、何もできない。
機械の調子がよくないのだろうか。
新手の詐欺なのか。
理由はわからない。とりあえず、ATMの利用を中止した。
この日は日曜日だったので銀行窓口で相談することもできない。そこで翌日の月曜日に勇んで銀行へ行った。
まくしたてるのを我慢し、平静を装いながら淡々と経緯を説明する。
行員さんはいつものことでもあるかのように、
「この書類にサインを。」
と言いながら調査同意の書類にサインをさせられた。
ATMの中の現金の残りとコンピューター上の引き出しの額を比較して、ぼくの訴えが事実なら、後日講座に500ケツァルが払い戻されるとのこと。
「なるほど。そうすれば調べることは可能だな。」
などと感心した。
だがここはグアテマラ。開発途上国だ。
本当にきちんと調査してもらえるのか心配だった。
そして数週間後、きちんと口座に500ケツァルが振り込まれているのを確認できた。
やれやれである。
こんなことがあり、中央公園近くや他地域でも、やや廃れた旧市街地周辺に設置されているATMの使用を控えることにした。
そんなある日のこと。
出張前日ということもあり、生活費と高額の旅費を一気に引き出そうと事務所と同じビルにある、口座を開設した銀行に併設されているATMで引き出しを試みた。
そして5000ケツァル引き出し金額を入力する。
ところが、そのボタンを押したとたんに、画面が「終了」表示となり、キャッシュカードが出てこなかった。
「何だこれは。」
キャッシュカードが吸い込まれた。どうしよう。
だが、この日は平日。
隣の銀行にあわてて駆け込んだ。
そんなに込んでいなかったので、数十分ほど、ミスタービーンのお笑い映画を見ながら自分の順番を待った。
かなりエアコンが強く寒気がする。
そして素敵な行員のお姉さんがぼくのことを呼ぶ。
一連の経緯を話した。
「当たり前よ。引き出し限度額を超えて下ろそうとすると、カードは返ってこないのよ。」にこにことした愛嬌をふりまきながら教えてくれた。
知らなかった。
口座を開設したときにそのようなことは言われなかった。
事務所から、そのような注意事項の説明も受けていない。
日本のような、例のとても読めないような小さい字で書かれていて読んだことのない銀行規定集のようなものも受け取っていない。
だが、彼らにしてみれば当然のことらしい。
「一つかしこくなったなー。」
と思いながら、
「カードをすぐ返してもらえますか。」
と聞く。
「数週間かかるのよ。」
結構カードを使うのだが、仕方がない。
これにてぼくのカード災難事件は終了した。
ちなみにグアテマラの銀行には、日本のような銀行通帳というのは存在しない。
明細が月ごとに送付されてくる。
日本でネットバンクが導入されるずっと前から、グアテマラの一部の銀行では既にそれが導入されていた。
米国資本の影響なのかもしれない。