高検の小弓場文彦・次席検事は「判決内容を十分検討したが、適法な上告理由までは見いだしがたい」とコメントした。

 公判の争点は刑事責任能力の有無で、21年8月の1審・大阪地裁の裁判員裁判は、限定的ながら認められるとして懲役12年の有罪とした。これに対し、先月20日の2審判決は、「犯行当時、被告は重い統合失調症に支配され、心神喪失の状態だった」として責任能力を認めなかった。

交番勤務の警官を包丁で刺し、更に拳銃を奪った事件。

吹田警察署千里山交番警察官襲撃事件 - Wikipedia

 

刺された警官は命を落としてもおかしくない程の重症だったという。

wikiにもある様に計画的な犯行で、一審の地裁では裁判員裁判で懲役12年の有罪。

それが高裁では被告は統合失調症で心神喪失だったと無罪判決。

そして本日3日には最高裁に上告するだけの理由がないと高裁の無罪が確定した。

 

上告断念の理由が被告の心神喪失。

という事は被害者の警官が不幸にも死亡していても無罪という事になるだろう。

どうも合点がいかない。

心神喪失なら人を殺しても無罪になる理不尽さ。

心神喪失者が普通に街中を歩き、そして通り魔殺人の様に多くの人を殺害しても無罪?

納得できない。

 

確か、裁判員裁判では一般国民の感覚で裁くことが目的だったような気がする。

その結果、地裁では有罪になったのに、裁判員裁判の意味がないのではないか。

それに異常者のふりをして殺人事件を起こしても無罪になるのか。

そこには厳格な精神医の判定があるとは思うが、それでも今回の無罪判決には納得いかない。

もしも自分の家族が同じような目に遭っても、犯人が精神疾患なら無罪で普通に生活をする姿。

そんなのは耐え切れないし、恨んでも恨み切れないだろう。

 

では現在の元被告の精神状態はどうなのか。

事件後、精神科医の診療を受け、今後も通院治療、服薬治療が必要なのか。

それとも現在は治癒し、普通の生活を送れるようになっているのか。

また今後も追跡調査というか、何らかの犯行を起こさないか定期的、もしくは常時監視をするのだろうか。

万が一、この犯人が近所に転居してきたら?

そう思うと、何とも恐ろしい世の中だと思わずにはいられない。

そして今後この犯人が凶悪事件を起こし、被害者が出たら誰が責任を取ると言うのだろう。