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FREAKY 13 DEAKY

酔いどれの誇りと踊る熊へ

映画が引合せた本

2025-06-08 15:30:42 | 読書感想
吉田修一著「国宝」上下巻。
圧倒的に面白かった。
夢中で読んで心揺さぶられた。
ドトールで不覚の涙が。
他の客にばれないように大変だった。

映画ありきで購入した。

6月6日封切したばかりだが未見だ。
読了したら一目散で観に行こうと思ってたのでやはり映画ありきなのだ。

吉田修一は芥川賞作家だ。
純文学作家としてスタートしている。
だがこの人の本領は物語にあった。
映画化したのは前回「怒り」を監督した李相日。
信用できる監督。俄然見たくなった。
しかし予想以上にこの原作本に圧倒されて逆に心配になった。
はっきり言ってここ数年で読んだもので面白さトップ。
大筋として「歌舞伎役者残酷物語」だ。しかし密度が濃い分、青春小説、家族小説ともはたまた友情以上のBL小説とも男女恋愛小説とも色んな読み方が出来るレベルだ。
還暦手前として不感症ジジイになってるんじゃないかと落ち込んでいたのだが、ページをめくる毎に心を揺さぶられた自分にまだいけると思えたことが嬉しい。



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罪と罰、なのか。

2024-09-30 23:08:40 | 読書感想
このルポの作者は、
前作「ルポ川崎」で初めて知った。
絶対に無視できないルポライターだと前作の読了後確信する。

そして次にこれ。

内容の紹介は良いでしょう、もう。

っていうか、酔っ払っていてここですぐ書けないし。眠いし…

興味を少しでも持ったら、街中の本屋へ行って欲しいかな。

扱っているテーマは重い。でも。

文章に力があるので充分一気読み。

そして、後味は良い。

絶望ではなかった。

嫌な気持ちにはならなかった。

そこが大事。







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重松清「旧友再会」

2024-09-21 18:27:14 | 読書感想
毎朝会社前に車内で本を読む。
今回はこれ

2022年に買って積読のままだった。

あるきっかけで急いで読もうと本棚から出した。

この短編集にでてくるオジサンたちは53歳。著者が書いた年齢に合わせてあるみたいだ。

この著者もいまは61歳。

旧友との再会をこれほどセンスのいい言葉を駆使しながら表現出来たらどんなに良いだろう。





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傑作「梟の城」読了ォ~!

2023-10-21 12:41:28 | 読書感想
これは

面白かった。

司馬遼太郎独特の言い回しや癖のある文体になじむと良さが加速する。

隠者が時の権力者太閤の暗殺命令を受けるはなし。

通勤時間30分弱毎日数ページずつ。

一ヶ月弱だった。

この今更司馬遼太郎シリーズ。

前回の「竜馬がゆく」と比べてみると。


好みとしては圧倒的にこっち。


ラストの太閤との対峙。ドカーンと撃ち抜かれた。痺れた。

当然ながら秀吉は高枕で亡くなっている。

では暗殺失敗だったのか否か。

この作品で司馬ファンが増えたこと頷ける。

国を制圧した化け物と妖忍術使いの悪魔の対話。ラスト名シーン。


篠田正浩の映画も記憶に新しいがやはり自分の脳内で現れた登場人物の方が圧倒的に面白い。

白土三平の劇画ばりの迫力シーン満載。

ページの角を折りながら名セリフや名シーンを書き写したいとこだが長くなるのでまた改めてだ。

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4月17日ぶりの村上春樹に

2023-09-15 18:24:28 | 読書感想
『街とその不確かな壁』を読了。

五ヶ月かかった。

中断とかいろいろで再開して今日読了。

考察はもう世の中に出尽くしているので任す。

僕は村上春樹を読む。

弱っている時。精神的に参っている時。心がささくれている時。

地方の湯治場に行くように。

傷口を塞ぎに行くがごとく。


一文一文薬草を傷口に当てるようにゆっくり読み込んでいく。


物語があり人物が動く。


ストーリーは追うがそれはそれだけ。


面白い面白くないは二の次。


湯治場で身を委ねて体を回復していくのを待つだけ。

何度も何度も。


それが村上春樹とのつき合い方。


効果があるから今でも続いているのだろう。





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