FREAKY 13 DEAKY

酔いどれの誇りと踊る熊たちへ愛を込めて

「七人の侍」を日本映画専門チャンネルで観る

2014-04-28 17:52:25 | 日記
ぜんぜん巷でおもしろい映画がやってないので、

酒飲みながらうちで映画を観る。

「七人の侍」は大学の時にリバイバルで観た。

あの時は音質が悪かった。聴き取りにくかった。

昨夜のケーブルテレビの放送は音質良かった。

志村喬がカッコいい!できるリーダーの姿が気持ち良い!

それからこの物語の大事なとこは徹底的リアリズム。

刀を持ちながら侍が走る姿もそうだ。

たぶん昔のお侍さんはこんなだったんだろうなと思わせる説得力があるのだ。

勿論時代的に古い言い回しもあるが、そのセリフを発した

理由は理にかなっている。背景が嘘っぽかったらダメなのだ。

納得できる理由が無いとだめなのだ。

野武士が攻めてくる時の緊張感や疲れ切った村人たち若い侍の姿が

確かにそのくらい疲労があってもおかしくないよなと思えるリアリティーが大事。

そしてちょっとしたセリフのやり取りや表情の展開の面白さも良いのだ。

若侍の勝四朗と村の若娘が愛を交わすとき怯む勝四朗に泣きらがらもやがて笑いながら

意気地なし!と言うところも初々しくそして腹を括った女は男よりも強い。そんな

人間の本当の姿をハッキリと表現されてスゴイなと思わされる。

戦いが終わりそれで物語は終わらない。リアルを追求する黒澤はそこから

村人たちは「食うために」また田植えのしなければならない。というメッセージを

を込めて今では取れないであろう日本の田園風景を美しく撮る。

稲を植える女たちは美しい。女の匂いもしてくるくらいの色っぽさも

漂わせながら健康的に精力的に稲を植える。素晴らしい。

このベースがあっての戦国の世なのだというメッセージが聞こえてくるのだ。

村人たちの強かさしぶとさ力強さ明るさ。

侍の弱さ覚悟を決めた時の姿。いつも死と隣り合わせに生きている生身の人間の

目の異様さ。

とにかく観るたびに発見がある面白い映画だ。

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面白い映画がやってない

2014-04-18 11:01:04 | 日記
映画館へ行きたい。

良いものがやってない。

本でも読んで待っていよう。

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「ザ・マスター」をWOWOWで観れた~!

2014-04-07 10:36:52 | 日記
W座からの招待状


新興宗教の教祖役がP.S.ホフマン

アル中で心に傷を負うっている男がフォアキン・フェニックス

教祖の妻がエイミー・アダムス!


P.S.アンダーソン監督


文句なしの傑作。

しか~し!

アカデミー賞受賞ナシ…

不思議だ。

やはり町山智浩が言ってたように作品の完成度や質で獲れるものじゃないんだと改めて実感。

苦しみぬいてモガイテいる人間を「見た目で」キチガイだと決めつけられない。

心の底からの慟哭の大音響。

迷える子羊を救い出す、あきらめて捨てる…

いやこれは友情の形なのか?ホモセクシャル的な匂いを微かに漂わす友情か。

カリスマ教祖の失恋の物語。

アル中でセックス依存症の元水兵とニューエイジのカリスマとの実らぬ恋物語。

そうか恋愛映画なのかこれは。

砂浜で女体を型どった砂の山とセックスをし寄り添う男の寂しさ。


牢屋の柵をへだてて二人の会話にあった、「お前は誰からも愛されていないし嫌われている。私以外の人間はみんなお前を嫌っている。お前を受け入れられるのは私しかいないじゃないか!」

これは教祖の立場に関係なく一人の人間として発した愛情表現だったのだ。だけど鉄格子が間にあるのが象徴しているように二人は結ばれない。

妻は女の直感でそれを見抜いていたから、早くあんな男はこのコミュニティから追い出せ!としつこくセッツイテいたじゃないか。


しかしリアリティをひたすら追求するP.S.アンダーソン監督は面白い。コワい。スゴイ。オモシロイ映画を撮り続ける。




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