もう世の中の流れがそうなっている。
食べ物。飲み物。衣類。学習スキーム。宿泊施設。老人ホーム。住居。配送。映像コンテンツ。雑誌媒体。あとなんだろう、現金と仮想通貨か…とにかくあらゆる分野で。
ジェネリックという言葉を初めて聞いたのはやっぱり薬局だった。血圧の薬をもらいに行ったら、スタッフからおもむろに半強制アンケート記入だったのがもうかれこれ15年くらい前か。
でもあっという間に世の中に浸透した。そして薬品不足在庫不足のニュースもあり。普通の状態になった。
色んな分野でジェネリックの形が見えてきたのが最近だ。
コロナ明けから如実に可視化した。
この世界は映画ではもう経験済みだ。
「ブレードランナー」は
本物の生命体とアンドロイド(レプリカント)というかたちで対立・共存していた。
もちろん本物は高級品だ。偽物だって本物と同等の「効力効果」がある。
まさにジェネリックにみえる。
これから超格差社会が加速して紙媒体の書物も高級品になって電子書籍が主体になるだろうし、それこそ生身の男女関係だって薄くなり電子が介在するだろう。いや、ラブドールだってあるしもうブレードランナーの世界に突入している。
この国自体だって土地もどんどん民間に買い占められていくだろう。外国籍問わずに。
ホンモノを所有しにくくなるのは明らかだ。
金がなければ金を持っている人間にどんどん持っていかれる。
企業が国家以上に力を持ちアメリカみたいになるのも時間の問題だと思う。
だいたいこの国はその流れをずっとたどっている。
今日もビールを飲む。いや、ビールみたなものを飲む。味も酔い具合も本物と同じ効果をもっているし安いからだ。これもやはりジェネリック的だ。それでいい。
最新の生成AI機能を備えたラブドールが開発されたら、いやされるだろう。
生身の人間同士の関係が面倒くさい鬱陶しい世界はもう目前。
是非そうしてくれという気持ちとそれじゃあまりにも寂しいという気持ちが背中合わせでこの国の人間が思っている。オレだけじゃない。みんなそうだ。
少子高齢化と格差社会は色んな形で拡大している。
