FREAKY 13 DEAKY

酔いどれの誇りと踊る熊たちへ愛を込めて

小早川家の秋

2024-06-25 14:48:50 | 映画感想
時間は自分でつくりだすもの。
疲れがたまっている。
人間関係も無視できまい。
でも仕事をもっているから社会とも繋がっているし正気を保ててもいる。
ストレスも避けきれない。
それが人生というものか。生きるとはこういうことなのか。
早く引退したいとも思うが一生現役も悪くない。
しかし馬力がいつまで持つか。

小津安二郎の晩年の作品。
中村雁次郎主演。
造り酒屋の亭主の役。
時代の波に飲み込まれて右肩下がりなり企業に買収されそうになる。
まさに社長コケれば皆コケるの典型。
でも本人はいたってどこ吹く風。
お家はバタバタなのに本人はお盛んにも妾の家でコロッと逝く。

生きているときはみんな白い目で見ていたのにいざ死んでいなくなれば家業は立ちいかなくなるし口達者な娘たちも動揺する。

やっぱり一家の大黒柱だったのだ。

こんな映画。しかもコメディ。
森繁も良かったが、酒蔵の番頭役で山茶花究が最高。

小津は自分に照らしてこのストーリーを考えたのだろうか。

焼かれて灰になって京都のどこかの河原に降り落ちたのを鴉が食べている。
そこ終わる。

クロサワの「生きる」に匹敵する小津の死生観。
個人的には小早川の方が好き。

笑えて最後はしんみり。


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2023年マイベストムービー暫定一位

2023-04-02 15:04:43 | 映画感想
「フェイブルマンズ」
スティーブン・スピルバーグ監督作品あまりに気に入ったので
二日連続で観に行った。
ユーチューブなどで沢山レビューがあるのでそっちに任す。

スピルバーグの中でも現在一位の気持ち。

最初に出会ったのは6歳の時。
以後50年。
ジョーズの衝撃を最初に受け、五十も半ばになってこんな作品に出合え幸せだ。

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美しき獣たちへ

2022-09-15 23:10:50 | 映画感想
男なら、旅立つ時が来る。


誇りを守るために、命を懸けて。




男なら、戦う、時が来る。



愛するものたちに、別れを告げて。

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ビットリオ・デシーカ「ひまわり」50周年HDレストア版

2022-04-21 17:36:07 | 映画感想
新宿武蔵野館。
タイミングがあい観れた。
主演ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ。

音楽ヘンリー・マンシーニ。

映画少年時代は、おじさんとおばさんの恋愛映画くらいの認識だった。


今は見事に出演者皆年下。


観客も60代のご夫婦。
20代か30代の女性お一人様も多かった。

長時間の映画化と思いきや107分!すばらしい。

愛し合う二人が結婚し戦争によって引き裂かれやはり最後はお別れする。
とてもシンプルで潔いストーリー。

3時間の長尺物が多い昨今、100分前後でまとめ上げる映画に好感度アップ。

昭和の時代テレビで何度も放送されたであろう。
一度も見なかった。

五十後半になれば感じ方捉え方も変わる。

そして改めて認識した、映画音楽はその作品自体の運命を決定すると。





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ズルい

2021-10-12 12:07:42 | 映画感想
昨夜偶然やっていたのを見つけてみた映画。

映画「ポネット」

単館系だ。

ジャyックドワイヨン監督。フランス映画


交通事故で母親を失った5歳の女の子ポネットが死を受け入れるまでの話し

国際映画祭で最年少で受賞したとか主演の少女が凄いのだが、

たしかに涙腺崩壊になるのだが、


おれはズルい映画と評価。


こんなの泣くに決まってる。


むしろ荒んだ現代では観るべきかもしれない。


ただのお涙頂戴の映画になるかどうかは作品そのものの力が左右する。


ただねらって作った作品は見ればわかるしその浅はかさに腹が立ってくる。


「ポネット」は全然クリアしている。良い作品。

素直に好きと言えないのはスレてしまった証拠。

しかし世界レベルの子役の演技がこれなんだな。

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