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2011年 日本バプテスト連盟第57回定期総会

2012年02月22日 | Weblog

福島原発震災の今を生きる私たちの声明


   私たちは第54回定期総会(2008年11月)において「我が国の原子力行政を憂慮し『無核・無兵』社会を目指すことを求める声明」を採択した。これは、日本の原子力政策(核燃料サイクル)が、これまで原発の「安全神話」、そして「経済神話」の偽りの宣伝のもと、その陰で、核のゴミの処理の問題を全て先送りし、核武装の野望をはらみつつ、膨大な被曝環境を生み出し、多くの犠牲者を踏み台にして、50年に亘ってひた走って来たエネルギー政策からの転換を求める私たちの信仰の決断、告白である。また「地震大国」である日本に原発がひしめいている異常事態故に「原発震災」の危機が迫っている事への警鐘も発してきた。
   しかしながら、2011年3月11日(金)14時46分に発生した東日本大震災において、地震と津波に襲われた東京電力福島第一原子力発電所の事故は、現実のものとなってしまった。事故は収束の気配すら見えず、放射能汚染を伴って今なお現在進行中であり、その影響は世界中に及んでいる。多くの人々を悲しみと苦悩に陥れ、分けても幼い子どもたちの将来に、そしてまだ見ぬ未来世代や、環境に対して言い知れぬ暗い影を落とし続けている。
   この原発震災はまさに、預言者が指し示した偶像礼拝を彷彿とさせる「原発神話」にひれ伏し、慢心し、警鐘に全く耳を傾けることなく、傲慢に突き進んできた日本の「国策」と、その「国策」に無批判に迎合してきた政財官学からなる巨大産業体の引き起こした明かな「人災」である。また大都市圏が享受する豊かな生活を支える電気を地方が生み出し、その危険を地方が押しつけられるという差別の構造が、本当に痛ましい現実と共に明らかとなった。また、現在に於いては放射能被曝に関する楽観的な「安心神話」の宣伝が政府、御用学者などによってなされ、この間、子どもたちの命が危機にさらされている現実を見過ごすことはできない。
同時に、この原発震災に至るまでに、私たちの、原発と日本の原子力政策に対する認識の弱さと、これらを止めることが出来なかったことを私たちの主と、全ての人々に告白するものである。
   しかし、今、原発震災現地にあって避難せざるを得ず、住み慣れた土地、故郷を失った人々、子どもたちを抱え不安の中で途方に暮れている人々、日々命を危険に晒されている子どもたち、原発震災事故現場に於いて被曝のリスクを引き受けつつ、今日も懸命に収束作業にあたっておられる人々、そのただ中に、今、あの十字架の主イエス・キリストはおられ、人々の悲しみと苦難を共に担って歩んでおられると私たちは信じる。
   私たちは、悔い改めと共に、自らの果たすべき責任を今一度、確認する。何より私たちは、一日も早い事故の収束を祈り、今、信じがたいような被曝環境にあって苦悩と悲しみの中にある人々の声に耳を傾け、特にこれからを生きる子どもたちを、これ以上の被曝から守るよう共に祈り、共に行動する。日本にある全ての原子力発電所、再処理施設、高速増殖炉の即時停止と、持続可能な再生エネルギー社会への転換、そして残念ながら私たちの世代が生み出してしまった膨大な核のゴミを管理する事にこれまで培った原子力技術が生かされ、そこに英知が注がれることを、これまで以上に日本政府に求めてゆく。同時に既に被曝してしまった、福島を中心とする地域の自然と、寸断され、疲弊してしまった地域社会の回復を私たちの責任と覚え、そのために仕えてゆく。

  2011年11月11日


日本バプテスト連盟第57回定期総会


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