2016年の作品、タイトルは主人公のヒーローの名前。
ドタバタ劇だと思って観たら、なかなかどうして家族愛だったり、
悪を倒す正義の味方として感動させる物もあった。
コメディーはヒンディー語が比較的簡単なので、
インド人と同じタイミングで笑えた箇所があった。
前半は普通の若者がヒーローになっていくくだりで、
後半は戦いが宇宙規模になり若干飛躍しすぎた感じはする。
前半のほのぼのコメディタッチで終始したら、
ギャグ漫画で終わったのだが、後半はスケールが大きくなった。
<ストーリー>
とあるシク教(日本ではシーク、スィクとも表記される。)の
村の近くにある工場地帯に橋を架けるために、
昔から伝わる御神木を切る計画が持ち上がる。
インドでは木に精霊が宿るとされ、
よほどの事がない限り切る事はできないので住民は反対する。
この御神木にはシク教のマークがあり、
それを守ってきた家族がいた。
母親と兄ロヒットと弟のアマン(タイガー・シェロフ)である。
シク教徒の名前じゃないみたいだが、
亡くなった父親の写真はターバンを巻いたシク教徒であった。
アマンは学校で子供たちにマーシャルアーツを教えているが、
あまり興味を持たれていなかった。
ある夜、大木を切るために怪物のような大男がやってきた。
アマンが抵抗するが全く歯が立たず、
木に押し付けられたままボコボコにされる。
その時・・・・木に宿っていた神の力が・・・
嬲り殺されたはずのアマンは何事もなかったように、
自分の部屋のベッドで目覚めた。
ところが神の力によって不死身の超人となっていたため、
物凄い力で兄をぶっ飛ばしてしまう。
そして手に触れた本やDVDの能力が身についてしまうという、
不思議な能力も持っていた。
母親と兄はいろんなヒーロー物の映画をアマンに見せて、
スーパーヒーローを造り上げる。
衣装を母親がミシンを使って手作りする所も、
かなりチープで笑ってしまうが、愛情を感じる。
そしてアマンはスーパーヒーロー:フライング・ジャットとなるが、
最初はマントが車にひっかかったり、高く飛べなかったり、
強盗に間違われて催涙スプレーをかけられたりと、
かなり間抜けなヒーローかと思わせられるのだが、
だんだんとみんなの憧れの本物のヒーローになっていく。
アマンの活躍を見たロヒットが衣装を着て人々の前に現れるが、
特殊能力もない格好だけである。アマンが思いを寄せている
同僚のキルティ(ジャクリーン・フェルナンデス)も
フライング・ジャットの大ファンになる。
そんなある日、あの夜の怪物の大男がよみがえってくる。
しかも公害や廃ガスを吸うとパワーが倍増すると言う特殊能力を身に着けていた。
そして不死身のフライング・ジャットもかなわなかった。
ズタズタにやられたアマンは家で傷をいやしている時に、
ロヒットが衣装を着て怪物に向かって行き身代わりに・・・。
ロヒットの死を知ったアマンは嫌がっていたターバンを巻いて、
最終対決に向かう。
最終対決に公害のない火星を選びアマンは優勢になるが、
中国製の人工衛星にぶつかった時に原子力のガスが出てしまい、
怪物はよみがえってしまった。
それでも死力を尽くして勝ったフライング・ジャットは地球に戻る。
めでたし、めでたし。
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