WBO・APバンタム級1位 WBO・APバンタム級2位
バン•タオ•トラン(ベトナム) 坪井 智也(帝拳)
18勝(10KO)1敗 1勝(1KO)
アマチュアの2021年世界選手権で金メダルを獲得した坪井選手。
3月のデビュー戦を観たがやっぱり相当なレベルと思った。
プロ2戦目でタイトルを取れば最短記録となる。
早いラウンドで倒してしまうよりフルラウンド戦って、
スタミナ配分や試合運びなどを勉強した方が良いと思うが、
圧勝を期待してしまうのである。
写真右側:黒色のトランクスが坪井選手。
写真左側:白色のトランクスがトラン選手。
記憶にないけど、ベトナムの選手は初めて観るかもしれない。
トラン選手はベトナムの笠を被って登場。
1ラウンド:ジャブの差し合い。坪井選手が左ジャブからワンツーと
積極的に手を出しながら前進。トラン選手も帆ダリジャブからワンツーと
両者共に基本に忠実なボクシング。坪井選手は左ジャブをボディに伸ばし、
スピードと手数で優位に立つ。
(トラン選手:9-10:坪井選手)
2ラウンド:トラン選手がワンツーを打つと坪井選手はワンツー、左ボディ、
右フックと連打を当てる。坪井選手の右ボディストレート、ロープに詰めて
連打するとトラン選手は左右フックを返す。坪井選手は左右ボディ。
(トラン選手:9-10:坪井選手)
3ラウンド:坪井選手が先にワンツー、左ジャブをボディへ打ってから、
右ストレートを顔面へ。坪井選手は軽いながらも連打をまとめる。
トラン選手は打ち終わりを狙い単発。
(トラン選手:9-10:坪井選手)
4ラウンド:坪井選手は左ジャブを上下に打ち分けロープに詰めて連打。
トラン選手はガードを固めて右フック。坪井選手は左ジャブでリズムを
取りワンツー。
(トラン選手:9-10:坪井選手)
5ラウンド:坪井選手のワンツー、スピードのある左ジャブ。
トラン選手は左フックから右ストレート。坪井選手は左ジャブをボディへ、
さらにボディへ連打。トラン選手は前に出て左フック、坪井選手は左を
突きながらフットワークで回る。
(トラン選手:9-10:坪井選手)
6ラウンド:坪井選手は左ジャブを上下に打ちワンツー。トラン選手は
右フックを狙う。坪井選手は左ジャブでトラン選手の前進を許さない。
坪井選手が左ジャブで試合をコントロール。
(トラン選手:9-10:坪井選手)
7ラウンド:トラン選手がワンツーから右フック。坪井選手はガードの
内側に左ジャブを突く。トラン選手が前進して右アッパー、坪井選手は
ガードを固めて左ジャブを突きプレッシャーをかけてロープに詰め連打。
(トラン選手:9-10:坪井選手)
8ラウンド:坪井選手がガードを固めて前に出て左ジャブ。トラン選手は
左ジャブ、左フック。坪井選手はワンツー、トラン選手は左右アッパー、
坪井選手は左ジャブでロープに詰めて回転の良い連打を上下に。
ほぼ一方的な展開、坪井選手がどう試合を決めるのか。
(トラン選手:9-10:坪井選手)
9ラウンド:ジャブの差し合い。坪井選手がフットワークを使いながら
左ジャブ。トラン選手は左アッパーから右ストレート、左フック、
右アッパー。坪井選手はワンツー、左ボディフック。トラン選手は
右アッパーを下から上へ。坪井選手は右アッパー、左フック、右ストレート。
坪井選手がロープへ詰めて連打。トラン選手も左右アッパーを返す。
(トラン選手:9-10:坪井選手)
10ラウンド:トラン選手が左フック、右アッパー、坪井選手は右アッパー、
左フック、右ストレート。トラン選手は左ボディから右アッパー。
坪井選手は左ボディフックを連打、ロープへ詰めて連打。
トラン選手は左右アッパー。
(トラン選手:9-10:坪井選手)
100-90のフルマークで坪井選手の勝利。
公式採点は98-92が1者、100-90が2者、3-0の判定で
坪井選手がチャンピオンとなった。
前回の試合でも思った事だがスピードもあり連打の回転も良いのだが、
キレのある一発を持つ強打者ではないのかな。圧倒的なテクニックで
判定で勝つのもいいけど、ボクシングのだいご味はKOである。
今回10ラウンド戦えるスタミナは十分あると証明したので、
次回は強いと思わせる試合が観たい。