カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

「魔球」東野圭吾

2021年12月09日 21時54分59秒 | 本 / BOOKS

「魔球は魔球はハーリーケーン!」
私ピンクのサウスポーである。

1991年の東野圭吾の小説で高校野球を題材にしている。

20年に一人の逸材と言われるピッチャー・須田。
選抜高校野球大会で負けはしたが、弱小チームを甲子園に
導いた力は本物であった。

ある日、キャッチャーの北岡が河原で死体で発見される。
犯人を捕らえるために刑事が高校を訪れる。

一方、東西電気に爆発物が仕掛けられているのが見つかるが、
爆発しないように細工されていた。犯人はだれか?

全く関係のないように思われた2つの事件だが、
「魔球」と言うキーワードから結びついていく。

これも裏側には複雑な家庭環境があり、
まさかの事実が浮かび上がり、犯人に辿り着いていく。

須田は極貧だったがゆえにプロ野球を目指し、
女で一つで育ててくれた母親を助けようとするが、
腕に原因不明の病を発症し、それがバレないように、
魔球を習得しようとする。

目的を達成するためには犯罪すら犯すと言う、
およそ高校生には思えないような精神力と頭脳。
しかし決着をつけるには自分を犠牲にするしかなかった。

 野球好きの人なら読んで楽しめると思うが、
 個人的には未成年者の「死」には抵抗がある。

 才能があるゆえに自分の目的の為に、道を見失ってしまう、
 人々を巻き込んで犠牲にしてしまう・・・。
 哀しい・・・自身の身の上を恨んでもどうしようもない、
 どうにもできない。それがために破滅してしまう・・・。
 なんとかできなかったものか・・・と思い切なかった。

コメント
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