summer diary

日記らしきページ

微調整完了!

2023年08月24日 | Weblog
 今朝、書いた記事に本日ギターのナットの再調整をすると書いた。 
で、早々にナットを取り外して幅を少し削り、フレットから出ないようにして、高さも高音弦側をほんの少し削って下げた。 仕上げはナットを丁寧に磨き、艶を出して取り付け完了。 ほぼ完璧な仕上がりとなったので、嬉しい。 
音色も純正かそれ以上の音色に成ったと思う。 オイル漬けのナット、サドルに交換して、45limitedには相性も良さそうだ。 EstesoSPには無漂白のサドルが相性が良いと実感。 オイル漬けのサドルやナットは牛骨の隙間にオイルを染み込ませて隙間を無くして、音の伝達を向上させる? と言われて居る。 確かに音色には深みが増す気もする。 ただし、切れの良さを優先するなら、漂白した牛骨の方が音は歯切れ良く、特に高音の響きは良いと思う。 
耐久性はオイル漬けの方が良いと言うこともあるが、それは摩擦に対して、オイルが潤滑材になる事にあるだろう。 
ただし、牛骨の材質に左右される点もある。 堅い骨の方が良いし、漂白して空洞を作った方がより音の伝達を増す事もある。 ギターの材質との相性で使い分ける事が肝心だろうと思う。 
なぜ牛骨なのか・・・・を考えると理解出来るだろう。 プラスチックの様に全く材質に空洞が無い物の方が良いなら、あえて牛骨など使用していない。 
牛骨の特徴はこの均一に揃っている空洞があることで、音の倍音、増幅を増す効果があるからである。 
もちろん、牛骨にも均一では無い物もあるし、人工では無い以上は個体差があるので、善し悪しもあるだろう。 
最近では牛骨のパラフィン漬けと言う物もあるらしい。 これも音色に奥深さが増すとしているが? その記事は以下である。
 
「パラフィン漬けサドルのメリットの1つとして従来のものよりも弦振動がより伝わるという点が挙げられます。
漂白後サドルは言ってしまえば段ボールのようなイメージです。表面は平らでも中身は隙間だらけで衝撃を吸収してしまいます。対してパラフィン漬けサドルは鉄板のようなイメージです。芯まで固く、叩いてみると素材全体に振動が伝わります。 」

この見解と言うか、この考え方は音の伝わりとしては正しいと思う。 しかし、弦の振動の伝達となるとやはり少し違うだろうと言うのは私の見解である。 振動と音とは違う。 
音は空気を媒体として伝わるので、空洞などがあると確かにその音は遮断される。 しかし、振動は音では無い。 あくまでも物が直接振れる事で伝わる物、地震もそうだ。 地面の震動が直接伝わる物である。 振動と震動とはほぼ同じ意味だろう。 この弦の振動がサドル(牛骨)からブリッジ(木)と一体となったトップ材(木)に伝わり、その振動がギター内部で反響して音として空気中に放出される。 ほとんどはサウンドホールから外に響くのである。 
なので、直接サドルから音としてブリッジに伝わって居るのではない。 
サドル、ブリッジ、トップ材はほとんど一体と考える方が正解だろう。 
まっ、サドルとブリッジには僅かな隙間もあるとも言えるが。 
その振動が音として反響するのはあくまでもボディー内である。 なので、隙間のある漂白牛骨だから振動が少なくなるとは言えない。 逆にこの振動が牛骨内の微細な空洞によって増幅される効果が高くなる。と言う考え方が出来るだろう。  これはより柔らかい物の方が震動(振動)は大きくなる。 地面が柔らかい方がより大きく振れるのは間違いないだろう。 堅い岩盤は地震などでも崩壊する事が少ないが、軟弱な地盤は崩壊する程に振動を受け取り易い。 柔らかい地盤と言うのは、空洞が多くあると言うことだ。 空洞と言う言い方が出来ないなら、水分を多く含んでいると言えるだろう。 水分もある意味では空洞と同じとも言える。 
さらに、空洞があることで振動は大きく広がる。 これはエレキとアコギを比べて見れば一目瞭然としている。 ソリッドのギターは生音は微かな音しか出せない。 それに比較すると、ボディーが空洞のフルアコやアコギ、さらにはクラシックギターは生音でも大きな音量を得る事が出来る。 
これは空洞であるからこそ振動を音に変化させる役割が大きいと言う証明だろう。 水の中(海の中)の方が音が遠方へ伝わるとも言われているが、これも実は水の中には微細な空気が多く含まれている事で、水の柔らかさの振動を伝えやすい物質にさらに空気が混じっている事が要因だろう。 
空気よりもより振動を伝達する効果が高い。 しかし、音として感知するのはあくまでも耳の中の鼓膜だ。 振動として届いた物を音に変換するのはあくまでも鼓膜の振動なのである。 

こうしてサドルやナットのオイル漬けだから音の伝達がより増すと言う考え方は私はある意味では間違っている様な気もする。 そうではなくて、オイル漬けで牛骨の内部の空洞が埋まる事で、振動(波長)がより細かくなる事で、音色に変化をもたらすのだ。 この波長が変化してより音色が良くなるのは、ギターのブリッジの材質やボディーのトップ材、サイドバックの材質との相性による物だろう。 柔らかい材の木材なら確かにより効果的な気もする。 シダー、ローズウッドの方が効果大きく感じるし、スプルースやエボニーなどの堅い材質は逆に振動自体の伝達は弱くなる傾向になる。
なので、漂白牛骨だから音の伝達が良くないなどと早計に判断するのは間違いである。 
私は今回、オイル漬けのサドルも使用して音の違いを実感しているのであるが、私のギターのトップ材は松(スプルース)で、サイドバックはパーフェローである。 パーフェローと言うと、ローズウッドの代替品と言う認識が一般的だろう。 なので、ローズウッドとよく似ている? いやいや、パーフェローはローズウッドよりも硬質で、色も薄く、茶褐色に近い。 硬質を言えば、エボニーに近い材質だと言えるのでは? 
で、このギターに相性が良いと実感したのは漂白牛骨である。 音量も増すし、切れの良い音色に成る。 サスティーンの伸びも漂白牛骨の方が増した気がする。 
もう1本のクラシックギター(45limited)のトップ材はスプルースで、サイドバックはホワイトエボニーである。 こちらはオイル漬けのサドル、ナットに変えて居るが、果たして音色に関しては向上? したともなんとも言えないのが確かである。 このオイル漬けに交換したのは、サドルを削り過ぎたので、元戻す為に加工して交換したのであるが、その時にブリッジの弦を巻き付ける部位に化粧として取り付けられている色が丁度オイル漬け牛骨の色目だったので、色を同色にする意図もあり、オイル漬けに交換した。 
実際に音色の変化はほとんど感じないし、悪くも良くも成って居ない気もする。 サドルの高さを戻す事は大成功なので、まっ、どちらでも良かったのである。 
さて、少し話が長くなった。 ギターの練習途中の休憩時間だったので、少し書いてみた。 







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