冷たい雨が窓辺を濡らす。
7年前の今頃、私は小さな医院で
闘病生活を送っていた。
あの時も小さな個室のベッドから見える
庭の樹に冷たい雨が降り注いでいた。
親しい主治医がひとり、看護師 (婦) さんが
ふたりの個人医院は
大通りに面して佇んでいた。
其の年の8月、独立法人 四国がんセンタ-
で直腸がんを切除した私は、お盆の直前に
退院して、抗がん剤治療とその経過を診る
ため懇意にしているJ医 . . . 本文を読む
☆ ☆ ☆
J医院2階の病室は、し~と静まり返っていた。
窓の外の木々に、冷たい雨が降り注いでいた。
命の淵に聴く 長渕 剛の ♪ しゃぼん玉 の歌は、
孤独な男の弧線を震わせて、涙が頬を流れて落ちた。
「元気になって、家に帰るぞ !」
長渕 剛の唄に励まされて! ドラムの音に後押しされて!
私は生還した。
私が泣いて、心を奪い立たせてくれた歌 ・・・ ! . . . 本文を読む