今日、帰宅すると、故郷からお手紙が届いていました。いつ届くか待ち遠しかったお手紙です。ありがとうございます。
早速拝読しました。なんと滋味のある、厳しさの備わった、それでいてやさしさも感じる文章なのか... こんな文章をいただいたのは、初めてのことではないかと思います。ありがたくて、心がとても温かくなりました。
故郷にいる時はまったく気づきませんでしたが、お手紙を見て、この方はきっと仏道を歩まれているのでしょう。なぜなら、道元の言葉を綴った「正法眼蔵随聞記」の一節が引用されていたからです。
「玉は琢磨によりて器となる。人は練磨によりて仁となる。・・・古人の云く、光陰空しくわたることなかれと」
もう10年以上前に「随聞記」を読んだことがあり、今も持っていますが、その内容はすっかり忘れていました。すぐに本棚から取り出して、この一節を読みました。
ボクはこの方から、射場ではいつも「師匠」と呼ばれていましたが、それはとても畏れ多いことで、ボクにとってはこの方こそ、人生の「師匠」です。アーチェリーのことだけでなく、人生でもっと大切なことを話したり、悩みを打ち明けて聞いて頂ければよかった。残念ですが、ボクが故郷を離れたことで、この方のこんな一面を知ることができたのですから、これも縁なのでしょうね。