「十」+「八」⇒「木」になることから、日本木材青壮年団体連合会が10月8日を「木の日」に提
唱。
木
(1)木の意味
木とは、地上部の茎が木質化(植物の細胞壁にリグニンが沈着して組織が堅くなること)した
植物。樹木。それから家・道具などを作る材料。
(2)木の語源・由来
語源は以下の通り諸説あり未詳。
*「イキ(生)」の上略
*生えるものを意味する「キ・ク(生)」のことで、「毛れない説から「毛(け)」が転じた
*一本生えているものを「立木(たちぎ)」、何本も生えているものを「木立(こだち)」と言うよう
に「立つ」と共用することや、草に対しして「キッ」と立っているなど、突っ立っていることが原義
(3)木の字源・・・象形
木の国、木の文化
国花とは、その国民に最も愛され、その国を象徴する花。日本の国花は桜と菊の花。国鳥は
キジ、国魚は錦鯉?国獣は?国石は水晶。ところが国木は定義されない。都道府県の木、
市(町村)の木は各地方自治体で制定している。では国木は何であろう。日本国民が最も愛
し日本を象徴する木は何であろうか。そもそも国木という発想は木の国、木の文化の国、日
本だけで成立する概念かもしれない。でもこの考え方自体が間違っているのかもしれない。
木の国・木の文化は、第2次大戦で途切れた。戦後高度経済成長のうねりの中でひたすら
欧米化を目指し、気がついて見れば山林は、木材の輸入自由化により国内産の木材の需
要は激減、更に建築材の技術革新が追い討ちをかけ、荒れ放題。更に過疎化がすすむ悪
循環になっている。「木の国」とは名ばかりである。
都市の過密化と山村の過疎化。一度転がり始めたらベクトルを逆向きにはできない。
それは人間が便利という文化を追求する動物だから。「文明の発展」=「自然破壊」。
「木のぬくもり」という言葉、これは「石の冷たさ」「金属の冷たさ」に対義する言葉である。
昔戦前までは。日本は「木の文化」の国、欧米は「石の文化」の国と定義できたわけだが、
現在はそうではない。でも「木のぬくもり」という言葉が死語とならないように、今日は木の
良さを見直す日である。
20世紀は機械文明の時代、これから21世紀はどんな文明を目指すのだろうか。
ところでドイツは意外や意外、木の文化に理解があり、木の文化を見直している。
法隆寺のヒノキの柱は、1,300年経っても強さは新しい柱と変わらないそうだ。
植林に関する日本最古の記録は、『日本書紀』にある。そこには50種以上の樹木が記録
されている。スサノオノミコトが「スギとクスノキは舟に、ヒノキは宮殿に、マキは棺に使いな
さい。そのためにはたくさんの種を播こう」と教えたという。
モクセイ(木犀)・・・静岡県の木
(1)モクセイ(木犀)は、ギンモクセイ(銀木犀)、キンモクセイ(金木犀)、ウスギモクセイ(薄黄
木犀)の総称であるが、単に「木犀」という場合、ギンモクセイを指すことが多い。
★木犀の由来・・・モクセイは漢名「木犀」の音読み(唐音)。中国での由来は、樹皮が動物の
サイの皮に似ているところからといわれる。
(2)ギンモクセイ
中国原産の常緑小高木。樹高は3~6m、庭や公園などで栽培される。花には香気がある
が、キンモクセイほど強くない。花期は9~10月、雌雄異株で、花は葉腋に束生する。花の
色が白色なので、ギンモクセイと呼ばれる。キンモクセイと同じく日本には雄株しか渡来しな
かったので、雌株はなく実をつけない。挿し木で増やす。
(3)キンモクセイ(金木犀)・・・ギンモクセイの変種。中国南部が原産で、江戸時代に渡来し
た。丹桂(一般に桂花といわれる)。
★特徴
主に庭木として観賞用に植えられている。秋になると小さいオレンジ色の花を無数に咲かせ、
芳香を放つ。芳香はギンモクセイより強い。雌雄異株であるが、日本では雄株しか渡来して
いないので結実しない。挿し木で増やす。
☆桂花
中国では、「8月に桂花は一面に咲き、桂花の開花は幸福が来る」といわれる。この8月は
旧暦で、今の9月頃にあたり桂花の季節で、8月の異称「桂月(けいげつ・かつらづき)」とも
なっている。桂花には「気高く尊い、しとやかさ、大いなる名誉そして友好」という意味合いが
あるためお祝いのシンボルとされる。日本での花言葉は「謙遜」、「真実」。桂花は中国の旧
華南、華東に広く野生していた。現在、成都、武漢、南京、杭州などで栽培されている。