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1030 香りの記念日

2012-10-30 00:12:55 | 雑記

1992年10月30日石川県七尾市で第7回国民文化祭「世界の香りフェアIN能登」が開催され、この

ことに因み、七尾市が「香りの記念日」を制定した。

今年の第2 7回国民文化祭は徳島県で開催されていて10月28日開会式が行われた。

 香り=匂い

(1)においは、空気中を漂ってきて嗅覚を刺激するもの。物質から発散されて鼻で感じる刺激。漢字で

は、良いにおいを「匂い」、悪いにおいを「臭い」と書く。匂いはかおりとも言い、漢字は香り・薫り・芳りを

当てる。

(2)においは、物質が揮発して鼻の中にある嗅覚器に作用することによって感じる。したがって、物質

が「におう」ためには揮発できることが必須条件となる。揮発しない物質ではにおいを感じることがで

きない。概して、軽くて小さい物質は揮発しやすいためにおいを感じやすく、反対に大きくて重い物質

は揮発しにくい。 

しかし、人間にとって重要なことはにおいの「質」で、嫌なにおいはたとえ少量でも感じやすい。例え

ば「イソ酪酸」と呼ばれる物質はほんの少量でも鼻が曲がるほど嫌な、汗の腐ったようなにおいを感じ

る。一方、ジャスミンの香りの成分「ジャスモン」は多量でも不快感を与えない。 ジャスミンの香りは副

交感神経の活動を増大させ、交感神経を抑制し、精神性の負荷を減少させると考えられる。

アロマテラピーは、主として花や木に由来する芳香成分の香りを活用し、ストレスを解消したり心身の

健康の維持に役立つ技術である。健康法の一つにハーブを使うアロマテラピーがある。これはハーブ

から抽出した精油を、健康や美容に役立てる。一般には香りの働きでリラクゼーション・リラックス効果

を得るという認識が強いが、他にも消化器、循環器、ホルモンの分泌など体のあらゆる面に効果を発

揮する。その用法もマッサージ、湿布、吸引などさまざまある。ところでアロマテラピーは手軽な健康法

と思われがちだが、精油にはハーブの成分凝縮されていて、数滴程度で強力な作用がある。そのた

め実際に行う場合には専門家から正しい用法を学ぶことが大事なことである。

■秋の香りキンモクセイ

秋のこの時期(9月下旬~10月中旬ごろ)、街を彩る香りの正体がキンモクセイ。誰もがその香りの

記憶があるはず。しかしこのキンモクセイ、実は匂いだけの植物ではなかったのである。キンモクセイ

の花の匂いの成分ガンマーデカラクトンには、虫を避ける効果がある。唯一この匂いが平気なのがホ

ソヒラタアブというアブ。このアブだけがキンモクセイの花に付くので、決して開花期間が長くない(10

日ほど)キンモクセイの花は、このアブが専門的に受粉してくれることにより効率的に受粉できるわけ

である。しかし、キンモクセイが中国から伝来したとき雄株だけであったので日本ではキンモクセイは

実をつけないのである。

みどりの香り

※「みどりの香り」の正体は、炭素が6個つながったアルコール類とそれが酸化したアルデヒド類。

アルコール類:CH3-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2OH(ヘキサノール)とその類似物質

 3種類で、その仲間の1つは青葉アルコールと呼ばれる。ーOHを含むのが特徴。

アルデヒド類:上のアルコール類と同じ骨格のヘキセナールと、その類似物質3種類で、その仲間の

 1つが青葉アルデヒドと呼ばれる。ーCHOを含むのが特徴。

人間がこの青葉アルコールや青葉アルデヒドの匂いを嗅ぐと、「新鮮な匂い」を感じる。また、青葉

アルコ-ルは「新緑の匂い」など青臭さが特徴で、青葉アルデヒドは「甘い香り」、「果肉の匂い」など

果実様の香りが特徴。 

森林の香り(フィトンチッド)

※森林の香りは、緑の香りの加えて、新緑や樹幹、更には土壌などから発散される各種の香りのミッ

 クスされたものである。 

※緑葉や樹幹からは主としてテンペン類が多く発散される。例としてタイワンヒノキやヒバなどに含ま

 れる「ヒノキオール」が有名。

※植物は他の植物の生長を阻害する作用や病害虫から自分を護る作用などを持っており、この植物

 の不思議な力を「フィトン(植物)チッド(殺す)」と言う。

※ポプラ、ミズナラなどに傷をつけると青葉アルコールを発散する。これは、青葉アルコールを発散し

 て周りの仲間の樹木に昆虫の防護を呼びかけているのだと言われている。

※フィトンチッドとは植物が分泌・発散する各種の物質で、植物の自己防衛ののための秘密兵器で、

 他の生物には攻撃的に作用する武器である物質でも、人間にとっては精神の安らぎや爽快感をも

 たらし、ストレスを解消する効果がある。

※森林の香りに限らず、一般に香りの成分の中には殺菌作用が強いものが多い。例えば、ユーカリの

 葉の芳香油には蚊に対する忌避物質が含まれる。

■おいしいメロンの香り

※とろけるような美味しいメロン。分析すると100を超える揮発性物質が検出されるが、その基本は、

 下に示す4つの物質である。

*シスー6-ノネノール:メロンの基本的な匂いでウリの生臭い匂い

*エチルブチル酸:フルーティーな果実の匂い

*フェネチルアルコール:花のようなフローラルな匂い

*シスー3-ヘキセノール:干草のような、あるいは緑葉のようなフレッシュ感を感じさせる匂い

※エチルブチル酸由来の匂いは、メロンが熟することによって発散される。

花の香り

花もメロン同様100を超える揮発性物質が織りなす複雑な香りを有している。例えばラベンダーには

約300種類もの香り成分が含まれる。しかし、メロンのように特徴的な香り物質で代表される例もあ

る。ウメやサクラ、モモなどバラ科サクラ属の香りはほぼ同じで、ベンジルアルコールとベンズアルデ

ヒドであり、ジャスミンの主な香り成分は、ジャスモン、ジャスモン酸メチル及びジャスミンラクトンの3

種類で示される。最近、花の香りの持つ効用としてアロマセラピーへの利用が増えつつあり、このため

花の成分の研究が進みつつある。香り成分の多くは「精油」成分と呼ばれ、水よりも油やアルコールに溶

け易い性質を持っている。香り成分を芳香油などと呼ぶのはこのためである。

 臭い

嫌なにおいは、「臭」という漢字をあて「臭い」と書く・。臭いの中でも不快感をもたらすものを「悪臭」と

いう。

加齢臭(かれいしゅう)・・・おやじ臭

※加齢臭の原因物質:不飽和アルデヒドの「ノネナール」。

 加齢臭の成分は青臭さと脂臭さを併せ持ち、男女の性差がなく、40歳以降に増加が認めれる。

 加齢臭の原因であるノネナールの臭いは、ロウソクやかび青臭いチーズまたは古い本を置いてある

 図書館など、そういった臭いである。

わきが

わきが(腋臭症:えきしゅうしょう)は、皮膚のアポクリン腺から分泌される汗が原因で強い臭いを発す

る体質である。

※症状

腋窩部からの腋臭臭、つまり運動時や辛いものを食べた時などに出るエポクリン線の汗の臭い(酸っ

ぱい臭い、汗臭いと表現される)とは異なる特有の臭いがする。その臭い自体は人やその時の環境

等によって違いがある。ゴボウの臭い、ネギの臭い、鉛筆の臭い、香辛料のクミンの臭い、古びた洗

濯ばさみ臭いなど喩えられる。

※原因

腋臭臭発生の原因は腋窩部のアポクリン腺から分泌される汗が原因であるが、アポクリン腺の分泌

自体は無臭である。しかし、その汗が皮膚の上に分泌されると皮脂腺から分泌された脂肪分やエクリ

ン腺から分泌された汗と混ざり、それが皮膚や脇毛の常在細菌により分解され、腋臭臭を発する物

質が生成される。

 ※腋臭臭(えきしゅうしゅう):わきがの臭い