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ワースト県としての決意を

2019年04月12日 | 雑記帳
 わかってはいても、朝刊一面にでかでかとあればやはり心が騒めく。「子どもの生まれやすさ『次世代再生力』全国43位」そして「0~4歳35年後の地元定着『親世代定着』ワースト」。つまり再三にわたって指摘されている、我が秋田県の少子化の進行、人口定着の悪さが他県と比して深刻さを増しているという報道だ。


 ちょうど昨夜夫婦二人の食卓の話題が、周辺地域の行く末であった。頻繁ではないが、孫の世話をしていて時々ふっと不安になることは仕方あるまい。今の流れなら誰しも想像はつくが、具体的な数字を目にするとふとため息が出る。そしてどうしてそうなったかも理解している人は多い。理解しているが手を打たない


 「打てない」のではなく「打たない」。それは政治家や官庁だけを非難しているのではなく我ら住民にも当てはまる。当然「打つ必要なし」の考えの方もいるはずだ。ただ多くの人は沈滞していく現状をこのままでいいと思っていないだろう。それが本心なら、自分も含め60代以下ならば手を打つ決意を持ちたい。


 関連として、この人口動態指標の協力者藻谷浩介氏のインタビューが載っていた。「『古里を捨てる教育』になっていないだろうか」という指摘は実に重い。そこで返ってくる言い訳は「そう言っても働き口がない」という常套句だ。いつもそれで口を噤む議論は無意味だ。教育は価値観を育む大事な営みであるだろう。


 藻谷氏は、島根県の例を紹介しながら地元優先の島根の価値観」について触れる。そして同じ高齢化先進県である本県であっても取り組むべきことがあると示唆する。「県民性のせいにするのはやめた方がいい」は心して読みたい一節だ。しかし「ええふりこぎ」の習慣が多分に影響して、古里を捨てさせていないか。