すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

耳澄ませ収穫の秋

2017年09月25日 | 読書
 土曜日曜と「鎌鼬の里 芸術祭2017」のお手伝いをさせていただいた。  
 →鎌鼬美術館ホーム



 パフォーマンスや伝統芸能が中心ながら、二日間にわたってシンポジウムが開かれ「アートと芸能、暮らしと自然」「東北学・秋田篇 歴史と民俗」をテーマに興味深いお話を聞くことができた。
 アカデミックな内容に関しては消化しきれない面もあるが、シンポジストの先生方が語る言葉が面白く、キニナルキハンター(笑)としては充実した時間となった。
 そこから三つばかり拾ってみると…


Volume77
 「わからないことの面白さ」

 今回のシンポの司会でもあったM先生の言葉。
 昨年の美術館オーブン時に舞踏を行った方でもある。
 その時の周囲の感想に「わからない」という声があり、それに関していろいろとお話をされた。
 確かに「わかるけれども面白くない」物事は世の中にありふれていて、「わからない」と拒むのではなく、面白がるという感性は、かなり人生を楽しくするようにも思えてきた。


Volume78
 「想像力をころがす」

 この言い回しは初めて耳にした。
 ふつう「想像力」につく動詞は、「働かす」「広げる」「生かす」「発揮する」…あたりだろうか。
 力を拡げるという意味合いでは似たようなニュアンスになってしまうが、「ころがす」となると、やや「連想」というイメージが強くなるのかな。
 しかし本来、想像とはそんな動的イメージを持つことばのように思う。
 自然に使えるようになりたいと思った。
 「東北学」で著名なA先生。非常に知性的な話をする方でした。


Volume79
 「衰弱体である秋田」

 思わず会場から笑いがもれたこの一言。
 課題山積みとか消滅可能性などというより、雰囲気(笑)が出ている。
 発したのは県内の大学にお勤めのI先生。
 むろん、馬鹿にしたり貶めたりするニュアンスではなく、ユーモラスにしかも実態をとらえておっしゃったのだと思う。
 ではその「衰弱体」に必要なものは…「悪」とか「毒」のような存在という言葉にも納得した。
 リスク承知で、改善させるための薬とはそんなものだろう。