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「天高く弾越える秋」

2017年09月15日 | 雑記帳
 なかなかいいモジりではないか、と自画自賛などしたら顰蹙を買ってしまいそうだが。今後の行方をあれこれ言っても空しいので、このことわざの「天高く馬肥ゆる秋」について一つ…ご承知の方も多いはずが、この時候挨拶の定番は「空が高く澄み渡って、馬も肥えるような収穫の秋」という意味で使われている。



 しかし実はことわざの由来は「昔、中国では、北方の騎馬民族の匈奴が収穫の秋になると大挙して略奪にやってきたので、前漢の趙充国はそれを見抜き、『馬が肥ゆる秋には必ず事変が起きる、今年もその季節がやってきた』と、警戒の言葉として言った」(故事ことわざ辞典)なのである。なんと「北の脅威」を指す。


 Jアラートの文言変更が報道された翌朝というのも、タイミングがいいというか悪いというか…。「頑丈な」という言葉が抜けたのは誰しも想像できるように、「近くに頑丈な建物などない!」「頑丈の程度は?」といった数々の苦情、疑問に応えたものだろう。しかし、そこが本質ではない。不安を少なくしたいだけだ。


 結局、政府見解がどうあれ選択肢は数多くないようだ。つまり核保有容認か軍事的衝突、どちらをとっても我が国の道は険しい。拮抗する大国同士の力関係に翻弄される脆弱さを今さらに感じる。「女心と秋の空」は「男心と秋の空」がそもそもだと言う。感情の起伏では動かないとは思うが、くれぐれも慎重に慎重に…。