日経平均大引け 続落、188円安 3万0323円
日経平均、米株高が追い風に(先読み株式相場)
国内株概況2021年9月16日 8:01
16日の東京株式市場で日経平均株価は反発か。前日の米株式市場で主要3指数が上昇したことが投資家心理を支えそうだ。自民党総裁選の告示を17日に控え、新首相の経済対策への期待も根強い。ただ、日本株はすでに31年ぶりの高値圏にあり、ここまでの上昇スピードも速い。目先の利益を確定する目的の売りに動く投資家も多そうで、日経平均は3万0700円近辺で上値が重くなる公算が大きい。
15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比0.7%上昇した。米景気の底堅さを示す経済指標の発表などで、最近下げが目立っていた景気敏感株を中心に買いが入った。ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数も6営業日ぶりに反発しており、東京市場にも買いが波及しそうだ。
日本時間16日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物は上昇した。12月物は前日の清算値より90円高い3万0440円で終えた。
もっとも、15日発表の中国の主要な経済指標は、新型コロナウイルスの感染再拡大などを背景に小売売上高や工業生産の伸びが鈍るなど、経済減速を意識させる内容だった。過剰債務と資金繰り不安に揺れる中国恒大集団の問題もくすぶる。中国当局による景気下支え期待がある半面、中国経済の減速懸念の強まりは日本株の重荷となりそうだ。
半導体業界の国際団体SEMIが15日、電子回路を形成する前工程向け製造装置の投資額が2022年に984億ドル(約10兆8000億円)に拡大すると発表した。3年連続で過去最高を更新する見込み。半導体関連株の動向が注目される。
米国で週間の新規失業保険申請件数に加え、8月の小売売上高や9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数の発表が予定されている。