今季最初の炭を取り出す。いつものように焚口を壊し中を覗いてみると炭
木と焚口の間にある障壁は倒れることなくちゃんと立っており、その奥に出
来立てほやほやの木炭が鎮座してござる。5日に終了して1週間以上経っ
ている窯の中はまだぼんやりとした温かさが残っており明らかな外気との差
を感じる。
完全防備のウィンドーブレーカーを着て中で動くのだからまさにダイエット
に挑戦中の様相。
手前の雑木は殆ど残っていないが中間に入れてあったナラ、奥手のカシは
しっかり残っている。また、炭木の上に載せてある枝木は大きめのものを入
れ込んだので枝炭というより小丸太の炭のようだ。窯の中から炭を出す。外
の部隊は分別、袋詰め、切り炭作りの分業で作業を進める。午前で窯出し
しを終え次の用意をするところで昼食タイムとなる。
取り出した炭の総量は約370kg、その内カシが約260kgとこの窯にしては大
量の生産。頑張ってやっと焼いた初炭、注文をこなすには焼け石に水が如
く。して、次の陣に向けて急げや急げ。
午後は2班に分かれ山行き班は前回、倒したカシの搬出の段取りをつけに
出かけ、残りは窯立てを執り行う。準備した枝は真っ直ぐなものばかりを30
㌢くらいに切ったものを一山。ある程度立てた炭木の上に載せると隙間なく
並びぶものだから幾らでも入る。十分用意したはずが結局は足らずで別物
を調達して凌ぐ。急がず慌てずの作業は16時に火入となり第2回目の煙が
ゆらり、ゆらり。これからの季節は雪のことも考えておかなければならない。
山から材料の持ち帰り、次のカシを伐採しておこうとなり21日に令和元年の
最終作業の予定が出された。
炭焼きとは別に29日には恒例のすこやか会館の門松立てが待っている。
1年の時の速さを嘆く時がまたやって来た。
ストーブの煙
釜の中らから外を覗く
再び焚口づくり