白雲去来

蜷川正大の日々是口実

まだ週刊新潮のスクープ記事の波紋がやまない。

2009-04-29 13:41:28 | インポート

四月二十七日(月)晴れ。

 週刊新潮のガセスクープ記事の波紋が広がっている。「AER」の四月二十七日号には、週刊新潮の記事を補足するようなコメントを出した、佐藤優氏が「私も軽率だった」と、そのいきさつを書いている。そして「サンデー毎日」の五月三日号に、「週刊新潮・斉藤天皇が泣いてるぞ」という特集記事。同じ週に発売された「SPA!」にも、連載されている福田和也氏と坪内祐三氏の「文壇アウトロー世相放談」に、「週刊新潮の誤報で考える故・野村秋介と右翼の現在」というタイトルで四頁もスペースを割いている。

 サンデー毎日の記事は、かつて週刊新潮に数十年にわたり同社最大の実力者として君臨した伝説の人物、斉藤十一氏が、いかに素晴らしい人物であったか、ということが書かれている。「新聞社系が独占していた週刊誌業界に出版社初の週刊誌として『週刊新潮』が乗り込んだ時の功労者。凄腕編集者として名をとどろかす一方、写真誌「FOCUS」を立ち上げ、新潮社の『天皇』とまで呼ばれた人」。その斉藤十一氏の「新潮」を知っている人には、今回の一件が不可解に思える。作家の大下英治氏は「斎藤十一氏のような人が睨みを利かせていれば、こうはならなかったのでは・・・・」と発言している。早い話、現在の週刊新潮が「売らんかな主義」で、弛んでいる。と言う話である。

 「SPA!」の方は、福田氏が、「あれ結局ね、最大のポイントは、野村秋介ですよ。告白手記によると、『野村秋介に頼んで犯行声明文を書いてもらった』と。野村さんは『反米右翼』でやってきたわけでしょ。それが、新潮の告白記事では、『アメリカ大使館の職員からカネをもらってやった朝日襲撃に、野村さんが協力した』ことになってるんだから。野村さんにはお弟子さんが今でもたくさんいて、彼らにとって反米右翼の野村秋介がアメリカにカネもらったヤツに協力した、っていうのはなにより侮辱なの」

 「だから、新潮にまず抗議したのは右翼の人たちでしょう。もし野村秋介という個人名を出さなければ、ここまで大騒ぎになってなかったと思う」とも発言している。更に、野村、三島両烈士の比較論も面白い。福田氏の承諾を得られるのならば、その全文を公開してみたい。

 「AERA」に掲載された、佐藤優氏の発言は、とても勇気のいるものだ。一面識も無いが、こうした文章に、佐藤氏の誠実さや人柄が想像つく。「私の判断は間違っていました。牟朝日新聞阪神支局襲撃を巡る『週刊新潮』の連載が、誤報となった以上私のコメントが国民の知る権利侵害してしまった。心の底から謝ります」と。まあここまで低姿勢にならなくとも良いと思うが、中々出来ることではない。新潮社も見習って欲しいものだ。

 夜はおとなしく自宅にいた。音楽が好きである。原稿を書く時には、MJQなどの耳障りの良いJAZZを。原稿を書き終えたり、機関誌の発送が終えたときのように、気持ちが高揚している時は、リズム&ブルースか、オーティス・スパンやBBキングといった本場物のブルースを聞く。写真が好きなので、沢山あるアルバムをめくる時は、オールディズときめている。一番最近手に入れたのは、エリック・クラプトンとBBキングのCDで「RIDING WITH THE KING」というもの。結構いいっすよ。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 西郷南州会とBBQ | トップ | 機関誌を発送しました。 »
最新の画像もっと見る

インポート」カテゴリの最新記事