白雲去来

蜷川正大の日々是口実

山県有朋の別荘。

2023-08-31 16:00:19 | 日記

8月30日(水)晴れ。

朝食は抜いた。昼は、自宅の近くにある「から揚げ」の専門店「大ちゃん」のから揚げ弁当。夜は、コーンバター、こんにゃくの炒め物、キャベツと豚肉のオイスターソース炒め、とり肉の塩焼き。お供は「黒霧島」。今日も酔狂亭にて独酌。28日、29日と恙なく過ごした。10月の群青忌の案内状をいれる封筒が届いたので、私の分担、350枚程を印刷。機関誌の校正をしたり、何だかんだと、それなりに忙しくしている。

先日のことだが、友人から、目白の椿山荘での食事に誘われた。残念ながら先約があって、お断りをしたが、実は、私は、あまりこの椿山荘が好きではない。政治家などが、そこでパーティーなどをやると言うことを聞くと、あまり良い気がしない。もちろんそこで働いている人達や、現在の経営者には関係のないことで、これはあくまで私の個人的な感慨なので、気にしないでもらいたい。

山県有朋は、西南戦争がおわると、東京目白の椿山に、一万八千坪の広大な別邸をつくる。このとき三十九歳。現在の「椿山荘」である。「西郷さんはじめ、多くの若者の屍のあとに別荘か」これは、当時多くの人びとが感じたことである。

「月給四〇〇円の中将ぐらいで、よくもこんなに贅沢なものが……」とおもう人もあろう。今日ときめく財界人の中で、これだけの大別荘をつくれる人が何人あろうか。しかも、別荘は一つではなかった。大磯に小淘庵、京都に無隣庵、小田原に古稀庵、小石川水道町に新々亭、麹町に新椿山荘……。「みな公の手に成ったものであって、公が築庭における伎倆は、夢窓国師に譲らざるものがあるとの評判であった」(『公爵山県有朋伝』下巻)と徳富蘇峰は書いている。彼はまた、「公の生活は極めて簡素であった」とも書いている。簡素な生活に、これだけの別荘がいるものだろうか。「こういう豪奢さ。数々のスキャンダル。そして陸軍を背景とした政界君臨。天下の浪人は、これを憎んだのだ」。『無冠の男』(小島直記著・新潮社)

自伝や他の人が書いた「伝記」と言うものを百パーセント信用してはならないと、伝記作家の泰斗、小島直記氏は言っている。


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名刺供養。

2023-08-30 15:46:40 | 日記

8月27(日)晴れ。

朝食は抜いた。昼は、ポークソーセージ、目玉焼き、キャベツ千切り添えに味噌汁代わりの「うどん」。夜は、豚肉の生姜焼き、焼きそば、ハンペン焼き。お供は「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。

街を車で走っていて、最近目につくのが、フィットネスクラブと葬儀屋、いや昨今はメモリアルホールとか言うらしい。それと餃子などを売る無人の販売店。ちょっと広い駐車場のあるコンビニがなくなると、そのあとにメモリアル・ホールが出来たり、お店が閉まるとフィットネスクラブが出来る。何でも、いわゆる団塊の世代は、後5年もすると80歳を超える。私たちの、第二の団塊の世代も、7年後は80歳となる。そうなるとメモリアル・ホールが忙しくなり、それを狙っての新設。という事を聞いたことがある。しかし、そのあとは人口が減って、需要も下火となる。まっどうでも良い話だが。

先輩から教わってやっているのが「名刺供養」である。今までに名刺交換をした人で亡くなられた方の名刺を箱に入れて供養している。供養と言っても野村先生の名刺を一番上にして、亡くなられた方の名刺を玄関のお花の後ろにおいて、毎朝手を合わせているだけである。その名刺箱も二箱になった。十月の群青忌の案内状を送るために封筒を印刷していたら、住所録に、亡くなられた方の住所が消さずに、そのままになっている方が幾人かいた。パソコンの「削除」という字がむなしく感じる。生者必滅、会者定離、諸行は無常か・・・。


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衝撃の事実。

2023-08-29 08:46:59 | 日記

8月26日(土)晴れ。

朝は、昆布とかつお節でたっぷりたっぷり出汁を取った「お粥」にナスの浅漬け。昼は、焼きおにぎり一個。夜は、仲良しさんのご夫妻と関内駅近くの焼き鳥屋「鳥伊勢」へ。ここは焼き鳥も美味しいが「馬刺し」が絶品。しかし、芋焼酎の品揃えが悪いのが難点。その後、揃って「サリーズバー」へ転戦して帰宅。

先日、パソコンの「書評」で知り、取り寄せたのが神立尚紀氏の『太平洋戦争の真実ーその時に、そこにいた人々は何を語ったのか』(講談社ビーシー)という本。神立氏の本は、これまで何冊か読んでいる。丁寧な取材による大東亜戦争、特に零戦の搭乗員の人たちを取材した『証言・零戦・大空で戦った最後のサムライたち』は、あの戦争を知るうえで、大変貴重な本、というより参考文献である。『太平洋戦争の真実』も25人の当事者やご遺族の話をまとめられている。その中で衝撃の事実を知った。それは海軍戦闘機搭乗員の戦友会だった「零戦搭乗員会」の調査によると、戦場の部隊に着任した搭乗員の、戦死するまでの平均余命はわずか三ヵ月、平均出撃回数は八回だという。また私たちは安易に「無名戦士」という言葉を使うが、無名の戦士など一人もいない。皆、当然ながら名前がある。

サイパンには何度も行った。日本政府が建立した慰霊碑があるが、そこにサイパンで戦った人たちの名前はない。せめて一人一人の名前を刻んだ碑を建てて欲しいと思っている。ご遺族や関係者の方がサイパンを訪れた時に、ご身内の名前があったなら、感激するのではないだろうか。


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私は、エンド・ロールを最後まで見ない。

2023-08-28 12:54:40 | 日記

8月25日(金)晴れ。

朝食は抜いた。午後から愚妻と映画「ミッションインポッシブル」を観るために「みなとみらい」にあるワールド・ポーターズへ。昼食を、施設内の某中華料理屋で取るが夏休みのせいか、とても混んでいて、かつ仕事は遅いし、料理は「お店の名前が泣く」ほどイマイチだった。映画館の席は、いつも通路側を取るようにしている。それはトイレが近いこともあって、奥の席に座ると、「スミマセン」と言いながら席を立つのが煩わしいからだ。通路側と思って取った席は、壁側で、結局、「スミマセン」とトイレに行った。

映画は、とても面白かった。いわゆる「社会派」とかいうこ難しい映画を観るよりも、こういった誰でもわかる映画の方が楽しい。私は、映画の本編が終わると、すぐに席を立つ方だ。出口やエレベーターが混む前に、と思うからだ。しかし、ほとんどの人は、エンド・ロールが終わるまで席を立たない。日本の映画ならともかく、英語で書かれているエンド・ロールが分かるのだろうか。それとも余韻に浸りたいのだろうか。今回も、通路のない一番奥の席だったので、「スミマセン」を言うのが嫌で、エンド・ローが終わり、照明が点き、明るくなるまで付き合っていたが、良く分からん。

自宅に戻って、私の「食日記」を見たら、何と5年前の今日、やはり愚妻と「ミッションインポッシブル」を見ていた。映画館は、違っているが、その偶然には驚いた。夜は、「湘南餃子」、鶏肉の塩焼き、わかめとレタスのサラダ。お供は「黒霧島」。


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母なる海よ。

2023-08-26 13:16:28 | 日記

8月22日(火)晴れ時々雨。

昼に、インスタントラーメンの「ズバーン」にネギと茹でたキャベツ入れ。夕方に、志村馨君と待ち合わせて東京へ。新橋にて大熊雄次さんと合流。5時から愛宕山の愛宕神社にて開催される尊攘義軍の慰霊祭に出席。社友のO氏も参加。尊攘義軍のことはウイキペディアの「愛宕山事件」で検索してみて下さい。終了後に新橋の居酒屋にて直会。野村一門でもう一軒転戦して帰宅。

東京電力は、福島の原発の処理水を海洋放出し、その結果、トリチウムの濃度が、分析機器で検出できる限界値を下回ったと発表した。賛否はあるが、結局は海洋放出する以外に手立てはないだろう。世界中の原発の処理水だって海洋放出しているのが現実である。事故を起こした福島原発の処理水だけが「汚染水」とは言い切れないだろう。

随分前の話だが、インド洋のモーリシャス沖で日本の貨物船が座礁し、それによって重油が流出してサンゴやマングローブなどに大きな被害が生じたことがあった。しかし、わずか一隻の貨物船の事故による重油の流出でも大きな環境汚染などの被害が生じる。

潜水艦の映画が好きで、ちょっとドイツのUボートについて調べてみたら、第一次世界大戦の折に、Uボートが沈めた商船の数は5300隻、軍艦10隻。第二次世界大戦では、Uボートは1131隻が建造され終戦までに、商船約3000隻、空母2隻、戦艦2隻を撃沈したが、Uボートも849隻が沈められた。日本やイタリアと言った枢軸国や他の連合国の沈められた船は調べていないが、第一次、第二次世界大戦を合わせてUボートは8000隻以上の船を沈めている。当然ながらタンカーもあっただろう。沈められた船に積載されていたおびただしい量の重油はどうなったのだろうか。戦争中であるから、海岸を掃除している暇などあるわけがない。また艦隊決戦となれば、戦闘に備えて、航空機用ガソリンや内火艇、魚雷用燃料などを海中に投棄したそうだ。

母なる海は、そういった不純物を長い年月の中で浄化してしまう作用があるのだろうか。そうだとしたらトリチウムもそうあって欲しいものだ。

 


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