英語: 学部で異なる多様な形式の問題の対策を
《出題傾向》
自説を発信・展開する表現力を錬成して自由英作文に備えよ
早稲田大は、慶應義塾大と同様に、各学部ごとに独自の問題形式が採用されているため、受験する学部の出題傾向を過去問などで研究しておくこと。
最近の問題では「情報発信型の表現力」を問う出題、特に法・政治経済・国際教養の各学部で出題される「自説展開型自由英作文(debate writing)」が目立っている。この形式では、自己主張を明確に相手に伝える能力が求められるため、一般的な和文英訳問題とは異なり、構文力が問われるとともに、高校生として最低限の一般常識も問われる。過去問演習を通じて自分なりの解答パターンを確立しておくことが、時間配分を決定し高得点を獲得するために重要である。
また、読解問題でも慶應義塾大と同様に超長文化の傾向が著しい。設問内容を意識しない、方向性の定まらない独り善がりな読み方は避けたい。まずは設問を読んで出題者の関心がどこにあるのかを最初に押さえること。そのうえで、課題文から読み取るべき情報は何かを想定して読み進みながら、知らない単語などにひるまず、「読」と「解」を繰り広げていく必要がある。こういった解答テクニックをぜひ身につけておきたい。
《攻略ポイント1》
論理展開のパターンを確立しておく
自由英作文問題では、必勝パターンとでもいうべき基本型がある。その1 つとして、(1)もちろん(Of course など)、確かに(It is true that など)、一般的には(In general など) →(2)一般論の紹介→(3)しかし(But など)、それにもかかわらず(Nevertheless など)、他方(On the other hand) →(4)実際には(In fact など) →(5)自説の根拠・主張(I believe that など)、という「譲歩+逆接」が挙げられる。
《攻略ポイント2》
文法・語法問題では時間配分を厳守せよ
文法・語法などの小問は、その場で解けるかどうかがはっきり分かれる知識問題になっていることが多い。そのような問題は、わからないからといくら悩んでも時間の浪費である。得点の見込みのある問題に時間は回したい。
《攻略ポイント3》
時間配分に従って解答プランを作成する
例えば、実施状況が安定している文学部や文化構想学部では、【I】で各10分、【II】で(A)5分(B)10分(C)15分、【III】で20分、【IV】で5分、【V】で10分、予備で5分など、あらかじめモデル解答プランを立てておこう。