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鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

柿の木

2010-11-12 | エッセイ
「思い出のグリーングラス」の歌詞の一節に
 ♪庭にそびえる 樫の木よ 
  子供の頃にのぼった 枝もそのままよ・・・
というのがある。

子供の頃、種子島の実家の庭には多くの木があった。
夏みかん、きんかん、ぼんたん、びわ、クスノキ、肉桂の大木・・・
今、これらのほとんどは枯れてしまったが、いまだに生きている木がある。
柿の木である。

根元から二つに分かれており、一方には丸い柿が、もう一方には細い柿の実がなった。
種類の違う苗木を接木し、台木から芽が出て、このようになったものだろう。
この木にのぼって遊んだり、実をもいだりしたものだった。
渋柿であるため、焼酎で渋抜きをする、あおし柿にして食べた。

丸柿の木は枯れてしまったが、細柿の木(たぶん台木)はいまだに生きていて、毎年実をつける。
子供の頃すでに成木だったから、百年近くたっているかもしれない。
今でも実家から、あおし柿を送ってきたり、実が熟れる頃帰省したときは、自分で柿もぎをしたりする。

この柿の木は、私にとっての「思い出のグリーングラス」の木であり、子供の頃食べたのと同じ木になる柿の実は、格別な味がする。


実家の庭の柿の木。
根元からまっすぐな木が伸びていたが、枯れてしまった。


自分でもいだ柿。

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8 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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1枚の写真を観て・・・ (momomama)
2010-11-12 10:00:52
chiroさん おはようございます。
お店の柿のようにきれいじゃないのに・・・エッセーを読んでからだととっても素敵な絵になりますね。

私の実家にも柿の木がありました。私の部屋は2階で目の位置に柿の葉が青々と・・・
でもでもでも・・・・毛虫が葉っぱを食べる音が聴こえるんですよ。本当です。。。

いま人手に渡った敷地の隣に姉が住んでいますが、私はそこから広窓を開けて柿の木を観ます。

自分の思い出の木の延長が古木や巨木やご神木・・心を惹くんでしょうね。。

木 は 気 だと言う所以ですね。
返信する
味わいある柿の写真 (bonn1979)
2010-11-12 10:58:16
ストーリーのある柿ですね。

拙ブログにお借りしました。
(第4051号)

昨日、上荒田のおでん屋那津で
隣の席の方は
種子島の方でした。

農業や
ロケットの話を
お聞きしました。
返信する
木は気 (chiro)
2010-11-12 17:47:07
momomamaさん

ご覧のように、根元から曲がっており、形のいい木ではありません。
柿の実も、形が悪く渋柿です。
でも、子供の頃登った木であり、渋抜きをして食べた柿の実です。
子供にとってはご馳走でした。

momomamaさんのご実家にも柿の木があったんですね。
虫は困りましたね。

木は気・・・
なるほどね。
返信する
種子島の方との交流 (chiro)
2010-11-12 17:50:23
bonn1979さん

こんな写真でよかったらどうぞ使ってください。

種子島の方との交流、ありがとうございます。
農業とロケット、種子島と言ったらそんなところですね。
農業は、サツマイモとサトウキビがメインです。
返信する
思いでの柿の実 (とん子)
2010-11-12 21:33:21
渋柿ですか??
 皮をむいて吊るし柿にしてくださいね??
大好きです。

今回も買いたかったんですがまだ早くて出来て居ませんでした。

思い出の柿の木がこんなに実を嬉しいですね??

私までなんだかとても嬉しくなりました。
返信する
干し柿 (chiro)
2010-11-13 08:07:56
とん子さん

種子島は温かいからなのか、干し柿は作りません。
腐ってしまうんでしょうね。
その代わり、焼酎で渋抜きをして食べます。
干し柿は、東北でよく作りました。

この柿の木、今も実をつけてくれ、うれしいです。
返信する
子供のころ (サコやん)
2010-11-14 22:22:50
まだ食う物も、少ない頃 じぃさんの家に行き
あぁ 食いたって思ったけど。 今は深いジャングル 柿の木もない。なつかしさだけ
返信する
深いジャングル  (chiro)
2010-11-15 12:22:58
サコやん

じいさんの家に柿の木があったんですね。
渋柿を渋抜きしたものでも、子供にはご馳走でした。

>今は深いジャングル 
「故郷の廃家」という歌を思い出します。
返信する

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