鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

円率

2018-07-14 | エッセイ

小学生のとき、次のような文を読んだことがある。

ある小学生の理科の自由研究に関する文で、テーマは

「石は、川の上流から下流に行くに従って、どのように丸くなるのか」

というものだった。

川の上流から下流までたどって、石を拾ってくる。

石の丸さの程度を、お兄さんに教えてもらって「円率」という数値で表し、下流に行くに従って丸くなる過程を実証したのである。

 

ところで、円率とはなんだろう。

その文には、円率の具体的な式は書いていなかったし、私は円率なるものを習ったことがない。

おそらく、図形の面積と周長の関係で決まる値だと考えられる。

ネットで調べると、「円形度」というのがあり、これが上の円率に相当するものと思われる。

円形度=4πS÷L2    (Sは面積、Lは周長)

であり、やはり面積と周長の関係で決まる数値である。

真円が円形度=1.0であり、他の図形は1.0より小さくなる(正方形は0.79)。

 

その文には、石の面積と周長をどのように測定したのか書いていなかったが、小学生でもできる方法を考えてみよう。

まず、紙に石を置き、細い筆記具を垂直に立てて石の周囲をなぞる。

面積を求めるには、紙に書いた図形に小さな正方形の方眼をかぶせ、図形の中の正方形の数を数える。

図形の周辺は欠けた正方形になるが、その数の半分を前の数に加える。

その総数に正方形の面積をかければ図形の面積が求まる。正方形が小さいほど真の面積に近い。

周長を求めるには、紙に写した形に沿って、石に糸を巻きつけ、その長さを測ればよい。

 

それにしてもこの小学生は、発想といい、手法といい、高度な自由研究をやったと思わざるを得ない。

石の丸さの程度を、見た目ではなく数値で評価したところがえらい。

大人になったら、自然科学系の学者になったのではないだろうか。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めて聞きました (momomama)
2018-07-15 08:20:49
おはようございます。
素晴らしい小学生ですね。
テレビでいろんな分野の天才キッズ を見ますが
【栴檀は双葉より芳し】将来が楽しみ
今頃はもう大人になって大学教授くらいなってるかも・・

今日も暑いですね。
ブログには書くことをためらったお話
90歳の友人のマンション片付け 金庫があるのに鍵がない
本人に聞いたら 「鍵は大事なものだから失くしちゃいけないから金庫にしまってる」
業者に頼み27,000円払って開けていただき
中身は葬式のセレモニー保険証書
笑えないことでした。
返信する
Unknown (元単身赴任ミドル)
2018-07-15 08:32:51
おはようございます。

円率。
初めて聞きました。
へ~そんな話なのですね。
この小学生さん、その後立派な学者になったんじゃないかな~
面白い話をありがとうございます。
返信する
物悲しい (chiro)
2018-07-15 09:03:31
momomamaさん

おはようございます。
円周率は有名ですが、円率というのはあまり聞きませんね。
でも、丸さを表す指数があって当然ですね。
小学生で、その数値を使ったのが偉いと思いました。

90歳のおばあさんの話、おもしろくて、少し物悲しいですね。
昨夜は、中学の同窓会でしたが、皆元気でした。
返信する
学者に (chiro)
2018-07-15 09:06:44
元単身赴任ミドルさん

おはようございます。
円率にしろ、円形度にしろ学校では教えないですね。
お兄さんに習ったにせよ、それを使って石の丸さの程度を調べたのは、えらいと思いました。
ほんと、将来学者になったかもしれないですね。
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