空は曇はやや多いものの陽は射していて、空気も澄んでいる今日から5月。
新緑に映える里山が隣のドラッグストアの屋根越しに見える。
年寄りでも何となく心浮き立つような季節を迎えた。
昨日は娘が旦那をつれて遊びに来た。
妊娠したとかいうことで、万が一の安全のために一定以上の距離を置くことにした。
放射線源の容量は小さいので特に考慮の必要はありません、ただし赤ちゃんなどを膝の上に長時間抱っこするというようなことは、つとめて避けた方がいいでしょう、等と言う。
福島原発事故を引き合いに持ち出すまでもなく、専門家の意見という奴がこれほど信用されなくなった時代もめずらしい。
おかげで一日中折角訪問してくれた娘の旦那ともろくろく話もできなかった。
放射線防護のパンツもあるらしいので病院に聞くと、特注で1着4万円以上するらしい。
配偶者はウ~ンと唸ったまま、後で電話しますなどと話している。
1年間ほどの期間ではあるが、その都度娘から逃げ回るっていうのも父親象として如何なものか・・・などと気持ちが治まらない。
今回は急な彼らの訪問だったので注文が間に合わなかったが、次の時は対応できて少なくとも一緒に食事くらいはしたいものだ。
帰って行く二人に遠くから手を振りながら、娘の妊娠を心から喜ぶ気持ちと、それを間近で讃えたり注意やアドバイスなどが出来なかった、隔靴掻痒とも言うべき妙な気分は残ったままだった。