ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

シルバーが就労の担い手に

2008年05月31日 | 社会福祉士
 岡村先生が初代の理事長をしていた関係で、O市シルバー人材センターの理事をお引き受けしている。昨日、その総会に出席したが、会員が約8500名であるが、総会参加者が900名以上で、1割以上の多くの皆さんが自主的に参加されており、自らの組織といった意識の高さが伺われた。さらに、会員になっておられるだけあって、皆さんお元気そうであり、意見も活発である。

 最も驚くことは、年間28億円の事業収入を得ており、昨年度に比べて1億円以上事業収入が増えているということである。元気な高齢者が増えていくことを考えると、シルバー人材センターといった公的な側面は一部残っている組織だけでなく、他の民間企業も、高齢者向けの人材派遣事業を積極的に行うことで、高齢者の就労支援をしていってほしいものである。また、高齢者の起業家育成も促進して欲しいものである。

 昨今の風潮として、医療や介護の問題で、高齢者が悪者や邪魔者のように捉えられる場合がある。また、高齢者金持ち論といった発想がある。前者については、医療や介護ニーズは加齢と共に生じることであり、それを自己負担と社会負担で支え合っていくことは、逆に過去に日本社会を支えてくれた現在の高齢者を支えるのは当たり前の話であると思っている。後者については、確かに金持ちの高齢者も多いが、生活にあえいでおられる高齢者も多いことも事実である。そのため、低所得高齢者には自己負担での十分な配慮が必要である。

 そのためにも、働くことが可能な高齢者に対して、多様な就労の機会が与えられることが求められている。現役世代が「働き過ぎ」を言われ、ワークライフバランスが求められる時代にあって、システムとして、仕事を分かち合うワークシェアリングの仕組みを具体化していく必要がある。そうすれば、国民負担の考えからすれば、高齢者の多くは、租税や保険料を使う側から払う側に移っていく側面が強くなり、高齢者を邪魔者扱いする風潮は少なくなるであろうし、そうあって欲しいものである。