ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

社会福祉士の仕事を見えるものにしたい

2008年05月05日 | 社会福祉士
 朝日新聞の一面広告を出したい思いの裏には、社会福祉士やソーシャルワーカーの仕事を、国民に見えるものにしたいという気持ちが強い。

 このことについては、こうした新聞広告よりも、どこかのテレビ局がソーシャルワーカーを主人公にした連続ドラマを創ってくれた方がはるかに効果が高いと思う。誰か文才のある人にシナリオを書いて、テレビ会社に売り込んで欲しいものである。

 会員の皆さんのアイデアから、まずは新聞広告から、社会福祉士の仕事を社会に普及していくことになった。多くの社養協の会員校にご協力いただきことは、有り難い限りである。

 社会福祉士やソーシャルワーカーの仕事が見えないことについては、今回の社会福祉士及び介護福祉士法改正のために準備された厚生労働省の社会保障審議会福祉部会でも相当議論のあったことである。委員の一人であるさわやか福祉財団理事長で弁護士の堀田力さんから、例えば、多重債務がある方に弁護士は六法全書をもとに、その方の法的な弁護を行うことが明らかであるが、この人に関わるソーシャルワーカーの仕事は国民には見えにくいのではないかという厳しい意見を頂いた。確かに、堀田先生のおしゃる通りであり、結果として、改正法の第2条の社会福祉士の定義を、「専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整、その他の援助を行うことを業とする者」となり、「連絡・調整」という社会福祉士の重要な機能を浮かび上がらせるようにした。これで仕事内容が国民に分かるようになったとは思えないが、その辺りで納めたということである。
 
 逆に言えば、ソーシャルワークを実践する者が、社会に目に見える形で伝えていくことが重要であると思った。

 それでは、どのようにすれば、ソーシャルワーカーや社会福祉士の仕事が見えるようになるのだろうか。一般に、ソーシャルワーカーの仕事を「生活を支えること」、「全人的に支援すること」、「問題点だけでなく、強さも援助すること」、「利用者により添って支援すること」、「いききと生きることを支援すること」と言っても、国民はソーシャルワーカーの仕事をイメージしにくい。

 それでは、どのように表現すれば見えるようになるのか、大変難しいことである。新聞では、ソーシャルワークの仕事をしている人々の共通した声から、何とかしてソーシャルワーカーの仕事を理解してもらいたいと願っている。

 私がブログで、不連続の連載「地域でのネットワーキング論?」を行っているのも、何とか見えるソーシャルワーカーにしたい表れである。しかしながら、矛盾したことであるが、明らかにしたいが漠としたところがあることがソーシャルワークの特徴や魅力があると居直ってしまう自分が顔を出す時もある。

 その意味では、国民に社会福祉士の仕事を理解してもらえるよう、うまく事が進むか不安も大きい。未だ最終校正前なので、このようなキャッチコピーであれば、ソーシャルワーカーの仕事がイメージできるということがあれば、是非コメントを頂きたい。