ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

教科書づくり雑感(3)

2009年09月09日 | 社会福祉士
 今回の社会福祉士制度改革の目玉は、実践能力のある人材の養成であり、その際に座学部分の能力は国会試験で振り分けられるが、それらの知識を基礎にして最終的に実践能力の高い人材になるためには、「演習」や「実習」が重要な鍵になることから、この部分の強化を図っていくことに主眼が置かれてきた。

 社会福祉士養成校を組織している(社)日本社会福祉士養成校協会では、2006年度と2007年度の2年間、福祉医療機構から助成金を得て、「社会福祉士養成にかかる社会福祉援助技術関連科目の教育内容及ぶ教員研究プログラムの構築に関する事業」の研究を会員校の多くの先生方のご協力をいただき、行ってきた。その成果報告書は「社会福祉士養成にかかる社会福祉援助技術関連科目の教育内容及ぶ教員研究プログラムの構築に関する事業報告書」として、社養協のホームページに掲載されている。この助成金により、演習や実習の枠組や、それらの教員研修のあり方について大枠を整理することができた。

 これを受けて、(社)日本社会福祉養成校協会では、一つは、実習担当教員と演習担当教員向けの教科書を作成した。これは、「相談援助演習教員テキスト」と「相談援助実習指導・現場実習教員テキスト」であり、これを使って教員研修を行っている。これら2つの教科書は、(社)日本社会福祉士会が実習担当者向けに作成した教科書である「社会福祉士実習指導者テキスト」との整合性を図りながら作っている。

 もう一方、これら実習担当者や演習担当者が学生を指導する際に必要となる、学生向けの教科書を作成することにした。これは、既に演習用の教科書は「社会福祉士相談援助演習」というタイトルで販売されているが、実習用の教科書は、「社会福祉士相談援助実習」というタイトルで11月予定を近々刊行される予定である。

 これらの教科書の執筆については、会員校の先生方に大変お世話になった。岡村重夫先生が生きておられたら、どのように言われたか想像もつかないが、これらの教材を準備していくことで、実践能力のある人材を社会に輩出していくことに貢献できるものと確信している。同時に、ご執筆いただいた先生方には、研究成果のフィードバックとして、研究成果の一般化な波及化に貢献いただけたと思っている。また、ご執筆いただけた先生方は、自らの研究成果をお持ちの方であり、同時に他の研究者の研究成果も取り込んでくれる方を人選できたと思っている。

 社会福祉士に関連する皆さんには、是非一度、これら4冊の教科書を手にとってご覧頂きたい。そして、ご意見や評価を頂きたいと思っている。それらをもとに、次の改訂でより良い教科書にしていきたいと思っている。



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