禁煙のはり紙も変わってきた。
禁煙は、たばこを吸うことを禁ずる、という意味だった。煙がたばこの象徴だった。
その、たばこを吸うことで発生する煙が、嫌われた。
副流煙による受動喫煙被害が問題視されて、少しずつ、禁煙席、禁煙コーナーがふえていった。
その時点では喫煙が主、禁煙が従。今ではそれが逆転している。
喫煙所は公園のすみや狭い部屋に押しやられた。喫煙者は肩身が狭くなったと嘆いている。
そこに登場したのが電子式タバコと加熱式タバコ。煙のないたばこだ。
たしかに煙はない。が、有害物質の発生はまだ未解決。煙がなくて害があるのは困ったもんだ。
火がないから寝たばこの火事は減るだろう。喫煙者が害を知って吸うのは仕方ない。
でも、しらないうちに受動喫煙するのは防ぎたい。
そんな意味でのはり紙だと思うけど、ひょっとして喫煙者の健康を心配してのことだろうか。
ずいぶん前だけど、たばこの箱に「吸い過ぎに注意」とあるのを見た。
買っても吸わないでといってる ? 不思議なことがあるなあと思った。
タバコをめぐる話は、健康、税金、マナーなど、事欠かない。駆け引きは永遠か。