岐阜駅のビル通路に「大切な人をかく」という展示があった。幼稚園の企画らしい。
いろいろな表情が面白くて、いろいろ見た。顔と果物があるのはなぜだろう。
「好きな人とその人の好きな果物を描こう」とでも指示したのだろうか。
柱を回るとコーナーが変わって、絵も変わった。
「好きな人としたことを描きましょう」ということか。
絵とその並びを見て、教室の様子が読み取れた。ちょっと不安になった。
指示がはっきりしすぎている。描いているというより描かされている。
展示した結果を重視したのかもしれない。「よく指導している」とか言われるのかな。
幼稚園児の絵画に指導者の意図が出ているのが悲しい。
もっとのびのび描いて、絵を好きになってほしいから。
悲しい記憶がよみがえる。気持ちよく描き終わったときに先生に言われた。
「まだ塗ってないところがあるね。ちゃんと塗りなさい」と。
仕方なく塗りつぶした。その時間は全く楽しくなかった。
美術の指導は難しい。でも、楽しく描くお手伝いに徹したいと思う。
だって、絵を描く作業はとびっきり楽しいことなのだから。