心象風景 絵描きブログ

美術のこと、旅のこと、いろいろを心象風景を描くようにつづる絵描きの雑記。

セビアの世界 その2

2021-05-31 23:23:15 | 美術

色とりどりの盛り花をセピア加工してみた。

ひっそり立っていた白い花の蕾が急に存在感を出した。

斑入りのアイビーは白が背景に溶け込んでしまった。

色彩の彩度を落とすと、明度が際立ってくる。

赤や紫がぼんやりしているのはそのせい。

ところで、「斑入り」ってなんだろう。

葉では、本来なら緑一色になるところにそれ以外(白・黄など)の色があるもの。

葉緑素が欠けた、いわば欠陥のある部分。

それが希少性により珍重される結果になっている。

「斑」は一部を指す。学校で、級長・部長・班長なんて呼び方したな。

「ふ」「はん」のほかに、「ぶち」という読み方もある。

「ぶち」も、セビアの世界に入れば独特の個性となる。

やっぱり セピアの世界は優しい。


セピアの世界 その1

2021-05-30 22:10:22 | 美術

セピア色は、自然界に存在する物を想像させる。

そして、それが時を経て「懐かし色」になったように感じる。

鮮やかな景色がうっすら霞んでいくようでもある。

白い布や紙がいつの間にか茶色味を帯びたのも「懐かし色」だ。

 

いつか 全てが 土に帰る 

 

そんな寂しくも優しい響きを感じている。

ほっとする色を好むことを精神論で語る必要はない。

ほっとすることは特別でも異様でも異質でもない。

当たり前に いつも 持ち合わせている。

セピア色を使うとき、脳の中に風が吹く。

少しひんやり、急に、控えめに、それは流れる。

今、まさにその風が・・・


「そのうち」と「いつか」

2021-05-29 23:31:44 | 日記

暗い部屋でよく独り言を吐く。

「そのうち」「いつか」という曖昧な言葉。

水を取りに来て目に入るテーブルの上に雑然と積み重なった雑誌や手紙。

捨てるものではなく、いつか役に立てようとしているもの。

手紙とその返信用の便箋がセットであったりする。

自粛生活の間にそんなもろもろは片付くと思っていた。

ところが、気力も減退しているらしく、あてのない手紙セットになってる。

これも精神不安定というものなのかと思うこともある。

そんなずるい考えをするということは多分大丈夫。

ただのめんどくさがり。

唯一守っているのがこのブログ投稿かもしれない。

よくやってるな と自分でも不思議。

読んでくださる方のおかげであることは間違いない。

あらためて 深く感謝。


傘の効用

2021-05-28 23:27:11 | 日記

傘の季節を迎えるにあたって、その防水効果をチェックした。

昨日のテレビで「傘の防水効果が落ちたら・・・」って言ってた。

当然 防水スプレーでしょ って思ってたら 全く違う話だった。

ドライヤーで熱をかけるのだという。

濡れて寝てしまった繊維を立たせるのだそうだ。

へー、それだけでいいのか と感心した。そしてすぐ気づいた。

それって、比較的新しい傘だよね。

自前の傘は何年も使って布も傷んでそう。

でないとするとビニ傘。これは何もしなくていい。

最近はビニ傘がお気に入り。

安く手に入る。周りがよく見える。手入れ不要。

「美容院では傘とバッグで人を見分ける」と聞いたことがある。

綺麗にして欲しけりゃブランド物を持って行けということらしい。

ビニ傘とエコバッグで美容院に行ったらどうなる ?

幸い美容院とは全く縁がないので、安心してビニ傘で歩けるな。

三密回避の目的で小学生の通学に傘を持たせるという話もあった。

この場合は絶対ビニ傘にかぎる。

視界はよくしておかなくちゃね。大人もね。


鳥籠の中

2021-05-27 23:21:15 | 日記

何気なく空を見上げた・・・つもりだったが・・・

そこには張り巡らされた電線の網。まるで鳥籠のよう。

電線でできた鳥籠(人籠)の中で生活していたのか。

どうせ空は飛べないからいいのか と思ったけど、そうでもない。

見上げた空が空じゃなかったら悲しすぎる。

ふと、鳥籠の鳥を思った。

最近、YouTubeで鳥(ハシビロコウ)の動画を見ることが増えた。

自粛期間中の楽しみのひとつ。

緑と石で環境を整えているけれど、所詮大きな鳥籠。

ときどき気の毒に思うことがある。

飛べるばかりに空が塞がれている。

でもその施設がなければ楽しい動画に出会うこともない。

やっぱり人は綱渡りしてるみたい。戻るには進みすぎてるのかな。