心象風景 絵描きブログ

美術のこと、旅のこと、いろいろを心象風景を描くようにつづる絵描きの雑記。

東京都美術館

2017-09-30 21:49:28 | 展覧会

閉館時刻を過ぎたばかりの 都美術館。こんなに素敵な建物だったのか。

この美術館の建物をじっくり見ることはなかったように思う。

西洋美術館や新国立美術館は、その建物自体が話題にのぼることが多い。

国立博物館や絵画館は正面の姿に特徴があり、科学館にもそれらしい雰囲気があると気づいていた。

それなのに、都美術館の瀟灑な後ろ姿(?)に、なぜ今まで気づかなかったのだろう。

なんだか申し訳ない気分になる。

 

現在 とびかん(都美術館のこと)では「ボストン美術館の至宝展」開催中。

英一蝶の大作「涅槃図」が展示されている。

修復後の姿で「里帰り」しているのだが、その修理行程を知って驚いた。

「保存修復の取り組みーー涅槃図を守る」と題した展覧会にしたという。

来館者の目の前で、修理の行程が9ヶ月間も公開されたなんて。

なんと羨ましいことか。

日本の美術館も、そんな企画してくれたらなぁ。


満天の・・・

2017-09-29 22:36:43 | 美術

 

満天の星 !  と言いたいところですが、たった一つの電球です。

坂本満先生と校正の件でお会いした時に、萬華鏡をいただきました。

3枚の鏡を筒状にしたものの先端に、ドーム型のレンズがついただけのシンプルなもの。

ビーズとか色のついたオイルなどの模様の元は全く無いのに、

レンズで覗いた世界が華やかに賑々しく拡がっていきます。

部屋の電球を見たら、こんな美しい星空が出現しました。

 

本題はマニエリスムの内容についてでした。

イタリアルネサンスの終盤に現れた不思議な様式ですが、

あまり周知されていないものの一つです。

今度の先生の本では、そのことをしっかり語っていただけそうです。

マニエリスムは時代の流れのなかで、ヨーロッパのみならず、中南米や日本へと拡散していきます。

それもまた、萬華鏡のよう。

 


お気に入りの箒(ほうき)

2017-09-27 23:01:46 | 日記

 

学校の掃除当番のときに清掃用具として箒を使ったけれど,ひどい扱いをしていたような気がします。

そもそも先端が反り返って、思うように使えなかったことばかりでした。

大人になって、箒にもいろいろあることを知り、今では箒好きになっています。

 

上の箒はススキを使ったもので、下はホウキモロコシのもの。どちらも片手で使うサイズです。

ススキはあのお月見に飾るススキです。やわらかい布のほこりをとるのに使います。

ホウキモロコシは、少し硬めなので、カーテンや厚手のコートなどに使います。

どちらも柄の先端にお気に入りの布を付けて、束ねた茎が露出しないようにしています。

使い勝手がいいというより、持った感じが優しいことと、形の美しさが気に入っています。

 

お月見の季節になると、ススキが風に揺れる様子がまるで、月のまわりを掃いているように思えてきます。


教室「はじめてのガッシュ画」

2017-09-26 22:24:59 | 美術

 

受講生Rさんの作品。「抽象画デビュー」です。

巧みな筆遣いで淡彩風の写実画を得意としていたRさんですが、今回ははじけてみました。

池と彼岸花の咲く光景の写真を使って、

対象の現実より自分の感情を意識した意欲作です。

もっと新しい自分との出会いを求めたいという気持ちが、みずみずしい作品を生み出すのだと思います。